27話 ページ27
シルクside
＿＿＿＿モヤモヤする。マジでモヤモヤする。イライラもするし、俺自身がマジでウゼェ。
帰ってくるなり、リュックを放ってベッドに突っ伏した。
昨日Aが寝ていたからか、ベッドから思わずふわりと香ったAの香水の匂いに、胸が痛くなる。
…なんで素直になれねぇんだよ。俺。
｢好きだよ｣ってやっと伝えられたのに、Aの反応の意味は分かんねぇし。
｢ばいばい｣って呟いて家の中に急いで駆け込むってどういう事？
…付き合うって言ったのは、やっぱ遊びだったってことか？
＿＿＿＿マイナスなことしか考えられなくて、イライラして。
でも思い出すのは、マフラーから少し出たAの綺麗な顔立ちと柔らかい笑顔と、優しい温もり。
人の良い性格が滲み出たかのようなその綺麗な見かけも含めて全部好きでたまんねえ。
全然自分のモノにしたい。
…かれこれ、ぼーっと天井を見上げたまま数時間経っていたと思う。
時間の感覚も丸っきり分かんなくて、数時間ぶりに寝返りを打って体制を変えると、疼く腰が、その時間の長さを物語った。
…どんだけAに惚れてんだよ。
呆れながらも、ケータイで時間を確認しようとすると、ピンポンとチャイムが鳴った。
…あー、無視無視。今きっと人生で1番テンション低いし。
そう思いながらケータイに目を戻すと、ゴンゴンゴンゴンと慌てた様子で今度はノックをされた。
シルク｢ったく誰だよ｣
イライラしながらドアを開けると、
＿＿＿＿マサイ｢…おい。早く開けろよ｣
同じくイライラした様子のマサイが突っ立ってた。
妙に薄着で、鼻や耳が寒さで真っ赤になってて、｢お邪魔します｣と相変わらず律儀に挨拶をしながら、けど適当に靴を脱ぎながら、俺の部屋に上がってきた。
シルク｢お前にしては無礼だな｣
マサイ｢お前に言いたいことがあったから来たんだよ｣
珍しく強気な口調のマサイに驚きつつ目をやると、マサイは俺に見向きもせず、窓の外を見つめたままだった。
…なんかすげーキレてる。
でも生憎心当たりは無いし、俺もキレてるところ。
お互いにイライラしながら、俺は｢なんかしたっけ｣とマサイに聞く。
マサイ｢ああ、したよ。心当たりねえのかよ｣
シルク｢ねえけど｣
俺が言うと、マサイは顔をしかめて振り返る。
思わずゾクッとした。
…マサイがこんなにキレてるの、初めて見た。
＿＿＿＿マサイ｢…お前Aのこと泣かせてんじゃねえぞ｣
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おさかなマン(プロフ) - もう終始キュンッキュンです！次回が楽しみすぎます！！！ (2018年9月30日 0時) (
レス) id: 3258402eb8 (このIDを非表示/違反報告)
乙葉(プロフ) - レンズと君とは違い立場が変わり、とても楽しく読まさせて貰ってます。本当にいつもありがとうございます！頑張って下さい！ (2017年2月27日 22時) (レス) id: b305c76d28 (このIDを非表示/違反報告)
出雲 晴留(プロフ) - gray22さん» もう既に号泣ですっ！ (2017年2月26日 20時) (レス) id: a897dc61cf (このIDを非表示/違反報告)
gray22(プロフ) - お茶呑み星人さん» 凄い褒めていただいて…嬉しい(*^_^*)ありがとうございます！こちらこそ、大切に読んでくださりありがとうございます(^^) (2017年2月20日 20時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
gray22(プロフ) - 出雲 晴留さん» 遅れました！マサイくん好きなので笑 嬉しすぎますありがとう(*^_^*)27000hitびっくりしました笑 凄い！ これからも楽しみにいて頂けるよう頑張ります！ (2017年2月20日 20時) (レス) id: 8a5be1dd18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gray22
| 作成日時：2017年1月10日 20時
