45話 ページ47
「催馬楽ッ?!」
階下から変に焦った五条さんの声が聞こえてきて、
私ははっとする。
集中すると
何も聞こえなくなるのは私の悪いくせだ。
「はい!」
とりあえず返事だけしようと声をかけると、
スパァン!と襖が空いて、
上裸の五条さんが顔を出した。
「……服着て貰えます??」
髪もびっしょびしょだし。
どんだけ焦ったんだよと思っていれば、
苦々しい顔をして五条さんは言う。
「いるなら返事くらいしてくれる……」
「すみません熱中してました。
なんかあったんですか?
めっちゃ焦ってますけど。」
「い、いや。風呂あいたよ」
「???」
なんなんだ。
最近ほんとに五条さんがおかしい。
どうしたと言うんだろう?
「はい、ありがとうございます。
……五条さん意外といい体ですよね」
なんとかこのいたたまれない空気を直そうと
私がそう言うと、
「惚れた?」
といい笑顔で五条さん。
「いえ、
脱いだらマッチョはギャップ萌えだし、
ほんとに性格さえ良ければ……
と思ってます。」
実の所実家に帰る予定があって、
そろそろいい人いるって!
と言いたいのだった。
「この際婚活アプリとか登録したらどうです
いったいいたいいたい!!!!」
「馬鹿なこと言ってないで風呂」
いつものように全力で頭掴まれた。
心做しかいつもより痛い。
モテないわけじゃないってことだろうか。
そんなことは知ってるよ。
ワンナイトやめろ、付き合え、って言ってんの。
「好きな人の1人くらい作ってくださいよ……
五条さんが家に帰らないから、
私にばっかり言うんですからね皆さん」
また今度の帰省のことを考えて、
頭が痛くなってきた。
「そんなの気にしなくていい」
「四六時中言われたら私だって嫌でも考えます」
「……じゃあ好きな人いるって伝えといて」
「ぅえ?!」
いるのか。
いるのか五条悟。
「五条さんアプローチするの下手そうですよね
あんまり期待せず待ってます」
「はよ風呂いけ」
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ワイヤー女 - 新さん» ありがとうございます!!とても励みになります!これからも是非ともよろしくお願い致します! (2020年5月25日 16時) (レス) id: cedc192f36 (このIDを非表示/違反報告)
新(プロフ) - めっちゃ好きです!!全てが好きです!!更新頑張れぇぇぇぇぇ!!!!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: e596ede8e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年5月23日 18時