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11話 ページ13

「さて君たち、祓ったことはあるんだよね」

「「「はい」」」

別に大して強そうな気配もない。

寂れた廃墟を眺めながら
これなら殺すこともないな
とそっと安堵の溜息を漏らす。

え?そんな感情があるのかって?
私は結構優しいぞ。

「じゃーれっつご!」

「えっ」

「なんかアドバイスとかないんですか」

「だって君たちやれるって聞いてるし……
それに君らなりの連携とかあるでしょ?
私は後方で支援に徹するから
適当にやっちゃって」

私がぺっぺっ、と手を振ると、

これが五条の血……と虎杖くん。

そんなわけないでしょ不名誉な!
五条さんよりはとても真面目です私。

「じゃあかっこいい感じで行こうよ」

「あ、はい」

「せーの、ふぁいと〜」

「だっさ!」

おいコラ。

______________________________________

「やるやん」

後方支援というか、
式神を使って相手を翻弄しつつ、
攻められれば
余裕で対応できる体術を持つ伏黒くん。

圧倒的運動神経でヒットアンドウェイができ、
一撃一撃に異様な重み。
それに呪霊に対応できるだけの度胸。
最近この世界に入ったとは思えん虎杖くん。

2人の攻撃を理解しながらも自分も攻め、
隙を見ては自分の術式で致命傷に持ち込み、
空気を読んで相手の足を停められる野薔薇ちゃん。

「出番ねぇ」

一応準備していた形成術式を解除する。

準一位の等級だと思うけど、
余裕がありすぎで安心する。

朝の心配も杞憂だなぁと思っていれば、
「終わりましたぁ」と虎杖くんの声が聞こえた。

「んーおつかれ」

多少の傷は見られるけど、
特に致命傷はなし。
毒を持ってる敵じゃなかったから、
遅効性の可能性なし。

「さてじゃあ帰ろう、か?」

一瞬。

脳内を掠めたちりつくような呪力。

慌てて目線を飛ばせば、
明らかさっきの数倍できる呪霊が
天井に張り付いていた。

「っ、下がって!」

私の態度に慌てたのか、
3人も視線を向けていたらしく
私の声で弾かれたように後退する3人。

さっきまで私たちがいたところに、
寸分たがわず弾のようなものが飛んできた。

「……っ」

どうする。

速攻で殺す?
選択はまだ全然保つ。
うじうじしてたら生徒が死ぬぞ。

そう考えていたのに

「ちょっとま!」

ぴゅん、と3人が前に躍り出て、
虎杖くんが速攻で打撃を入れる。

それに追随するように奔る伏黒くんの式神。

落ちた敵に合わせて駆け込む野薔薇ちゃん。

私はそこまで視認して、
気づいたら駆け出していた。

「離れろ!」

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ワイヤー女 - 新さん» ありがとうございます!!とても励みになります!これからも是非ともよろしくお願い致します! (2020年5月25日 16時) (レス) id: cedc192f36 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - めっちゃ好きです!!全てが好きです!!更新頑張れぇぇぇぇぇ!!!!! (2020年5月25日 13時) (レス) id: e596ede8e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よく骨を折る田中 | 作成日時:2020年5月23日 18時

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