罪状9 ページ10
カランコロン
入店してきたのは、1人の女性だった。
それも、同期に似ていた女性。
『いらっしゃいませ』
少し驚いたものの、それを隠して笑いながら言う。
自分の目の前のカウンター席に座った彼女。
『ご注文はお決まりですか?』
メニューを捲る彼女に聞く。
「コーヒーを一つください。」
凛と透き通る声に、聞き覚えがあった。
かつて僕の同期だったはずの彼女。
だが、まだ確証はない。
彼女と決まったわけではないので、コーヒーを作りながら彼女を観察する。
コーヒーを渡すと、啜りながらスマホをいじり始めた。
僕は、もう一度声が聞けるかと思い、ハムサンドを作る。
数分で出来上がったハムサンドを、彼女の前に置いた。
スマホから目を離し、僕の方を見上げる彼女。
『サービスです』
笑顔で言うと、彼女は笑って、スマホを片手にサンドイッチを頬張った。
「あ、このサンドイッチ美味しい。」
スマホをいじりながら、言う彼女。
心の声が漏れてしまったのだろうか。
すると、彼女はサンドイッチをお皿に置いて、コーヒーをまた啜る。
僕は食器を洗いながら、ずっと彼女を見ていた。
すると、悲鳴がなった。
それを聞いて、またかと言うようにため息をつく、彼女。
僕はそれを見ながら、スマホで警察を呼ぶ。
『米花町5丁目の喫茶ポアロで、人が殺されました!』
『皆さん、落ち着いてください!死体から離れて、外には出ないでください!』
動揺するお客さんを、冷静に誘導する。
ちらっと彼女を見てみると、自分の椅子から動いていなかった。
冷たい視線を死体に投げかけるのみ。
人が死んだと言うのに、自分は関係ないとコーヒーを啜っている。
すると、通報してから五分もかからないうちに警察が到着した。
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つむやぎ(プロフ) - 明里香さん» 誤字脱字、ご指摘いただきありがとうございます…!修正させていただきますね。 (12月5日 16時) (レス) id: 0e2e7bdab8 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 24話、言われたことがるじゃなくて、言われたことがあるです。 (12月5日 10時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 17話、ミステリー付きじゃなくて、ミステリー好きです。 (12月5日 10時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 4話、私を読んだじゃなくて、私を呼んだです。 (12月5日 9時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 3話、犯行動悸じゃなくて、犯行動機です。 (12月5日 9時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:I luck | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/topaazu/
作成日時:2023年1月28日 8時