最凶吸血鬼達と忘れ去られた王【アルネの事件簿】 (ページ1)

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section1　リンside ページ1

事件は突然起きました。私がアルネ様とお話しようと思い、アルネ様の元に向かッたときのことでした。

でもそこにはアルネ様の姿はなく、可笑しいなと思い始めていたときに、頭の上を何かが通りました。

見ると、とても綺麗な鷹が手紙をそっとテーブルの上に置きました。

リン｢これは……？｣

？｢開いて見てみたら？｣

鏡に映ったジシェが私にそう言いました。鷹も私に早く見るのを急かすようにコツンとテーブルをつつきます。

中身を見ると驚くべきことが書いてありました。

リン｢そ、そんな……！｣

ジシェ｢リンちゃん？｣

リン｢アルネ様が……アルネ様が誘拐されました！｣

私はジシェに書いてあることを読み上げました。

リン｢アルネ･ノインテーターをお借りします。いつ返すかは気分次第ですが、返すことはないでしょう。それでは。 Sより｣

ジシェ｢S？｣

リン｢はい｣

私がそう答えた途端、鷹は羽ばたいて外へと飛んでいきました。

アルネ様を助けたくても、私には力がありません。誰か……誰か……と悩んでいると一人いたことに気づいて、私は部屋へと走りました。

部屋のドアを開け、こう言いました。

リン｢ナハちゃん！力を貸してください！｣