本物の怪物【殺戮の天使】 (ページ45)

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episode44 ページ45

エレベーターに乗って少ししたとき、ザックがレイに話しかけた。

ザック「お前、マジでよくなったな」

レイが首をかしげると、ザックはとても楽しそうにこう言った。

ザック「だから、こいつにルシファーと一緒に一発撃ち込んでやったやつだ。すげぇスカッとしたよなぁ！」

レイ「……うん」

エディ「それ、本人がいる前で言う？まぁ、気絶してるけどさ」

ザック「んなこといいんだよ。というか、お前ら、そもそもなんでここに来たんだ」

突然の質問に少し小首をかしげる。

レイは最初に俺に話してくれたことをザックに話している。

ザック「ルシファー、お前はどうなんだよ？」

ルシ「俺か？俺は……」

一瞬、脳内に嫌な記憶が流れる。

俺は少し黙った後、思考を整理してこう言った。

ルシ「気が向いたら話してやるよ」

ザック「あぁ？なんでだよ

……それとよぉ、お前が撃った銃、こいつのじゃないだろ。あれ、どうした？」

レイ「＿＿これは、私の拳銃」

エディ「えっ！どこに持ってたの！？」

レイ「……ポシェットの中。ハンカチで包んでた

……殺人現場を見た日から、持っていたの、ずっと」

ザック「だったら、お前……最初からそれを使えばよかっただろ」

レイ「……私、自。殺はしない。だって神様はお許しになられない」

ザック「いや、それだけじゃなくてよ」

レイ「それに、私を殺すのはザックだから」

レイの言葉にザックは少し困惑している。だが、次は笑ってこう言った。

ザック「……まぁ、いい。なんにせよ、あのときこいつを撃ったのは正解だったんだ

思い出しても笑っちまうくらい、最高にタイミングよかったぞ」

エディ「なに、ザックにしては機嫌いいじゃん」

ザック「……まぁな。お前らもそうだろ、なぁ？」

俺達はザックの満面の笑みを見て、同じように笑った。

でも、そのとき、俺の視界が揺らいだ。