少年と少女 ページ1
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__11年前
屋敷の一番端にある離れ。
敷地内の中央にある建物よりも遥かに小さい。
その離れの一室を、紺袴に白道着という服装で覗き込む少女。
部屋の中では少年がペンを走らせている。
少女が体重を掛けていた障子が、カタ、と音を立てる。
その音に、一瞬顔を上げる少年だがすぐに目線を元に戻す。
「また来てたのかい、A」
そう声をかけられた少女、Aは嬉しそうに笑うと部屋の中に入り少年の書き物を覗く。
『何してるの?』
「勉強だよ」
覗き込んだノートには、6歳の少女には到底理解し得ない数式が並んでいる。
意味のわからない文字の羅列に興味をなくしたのか、少女は少し下がって座り込んだ。
「A、戻らないとまたおじい様に叱られるよ」
『……兄さんと遊びたい』
「この後五条さんと稽古だろ?」
うん、と俯いて頷く少女。
稽古という言葉を聞いて明らかに憂鬱そうな表情をしたが、2歳の頃に術式が判明してからはほとんど毎日のように術式や体術の稽古を行っているのだ。
嫌になるのも無理はない。
俯くAに、少年は語りかける。
「Aは稽古が嫌い?」
『嫌い、じゃないけど……家のみんなは嫌い』
「どうして?」
『……兄さん、何も悪いことしてないのに悪者みたいに』
それを聞き少し驚いた表情をする少年だが、
ふわりと笑うと、Aの頭に手を乗せる。
「Aは優しいね」
蘆屋の術師は自分本位な人間が多い。
そんな環境で育ったにもかかわらず、それを当たり前だと受け入れずにここまで純粋な心でいられる人はそう多くはないだろう、と少年は思った。
「でも、優しいだけじゃこれから先やっていけない……呪術師の世界は、理不尽や不平等で溢れてるからね」
『……』
「特にAは、これから蘆屋を背負っていく人間だ。そういうものと闘う
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ひなみ(プロフ) - わー!ここで術式名が判明!かっこいい!しかも呪力操術って最強ですね?!考えていただきありがとうございました!😭 (2021年12月27日 17時) (レス) @page20 id: 81d9d42d97 (このIDを非表示/違反報告)
mikky(プロフ) - 更新ありがとうございます...!!すっごくすっごく嬉しいです!!またの更新楽しみに待ってます^ ^ (2021年12月26日 22時) (レス) @page20 id: 27e731af2f (このIDを非表示/違反報告)
ひなみ(プロフ) - 女優さんの方から来ました!めちゃくちゃ面白いですね!一つ質問なのですが、夢主ちゃんの術式に名前はありますか?あるとしたらどんな名前ですか?それだけが気になって夜も眠れません!笑 (2021年10月31日 10時) (レス) id: 81d9d42d97 (このIDを非表示/違反報告)
mikky(プロフ) - 更新ありがとうございます!ま、まさか9巻をやってくれるのですか!嬉しいです! (2021年4月28日 1時) (レス) id: 27e731af2f (このIDを非表示/違反報告)
あんパん(プロフ) - 渚さん» そうですそうです!! (2021年3月2日 19時) (レス) id: 543e9be939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんパん | 作成日時:2021年2月20日 22時