第7話 ページ8
「ね、ねぇコナンくん俺めっちゃ今帰りたい」
最初のセリフからクズっぷりを発揮させている俺である。今はベンチに座ってコナンくんをぎゅうぎゅうと抱きしめながら帰りたいとひたすらしゃべっている機械に徹している。いや、本当に、まじで、俺は機械でストーカー被害にあっている男ではない。いいな？？？？
「ダメだよ、Aお兄さん。ストーカー被害に遭ってて尚且つ知り合いに警察がいるならちゃんと頼らないと」
そう口では可愛く言いながらも顔がダメ人間だなと語っているの俺は知ってるんだぞコナンくん。ただでさえストーカー被害にあって傷心中なんだからそんな顔しないで優しくし""て""。
「やだぁ、萩原さんが来る時点でやだ、怒られる。無理」
グズグズと大人の威厳もないというレベルで半泣きになって鼻をすすっていると勘弁してくれよと小さく呟く声が聞こえた。コナンくん！！！！俺！！！！地獄耳だからな！！！！メンタルが死ぬ！！！！もう無理すぎてつらい…俺の語彙力が今日もなさすぎ、つらい。
「A！！！！！！！！」
「ひぇっ」
お、俺の名前をめちゃくちゃ怒ってますというような怒声で叫んだ声でその声の主を察知。俺は！！！！今！！！！萩原さん相手するほど！！！！元気じゃない！！！！
「ストーカー被害に遭ってるんならちゃんと言えやばか！なんで何も言わずにその坊主には言ってるんだよ！」
きて早々のセリフがこれである。タレ目で優しげな印象を持つ目をこれでもかと釣り上げていかにも怒ってますという顔。怖いぃ……となりながらコナンくんに萩原さんも怖い、もうやだ、萩原さんなんて俺のストーカーに刺されてしまえと笑えない恨み言を漏らす。萩原さんがストーカーに刺される前にごめんなさいしよっか、幼女にでも言い聞かせてるのかお前はというような声で俺にいうコナンくんに不満を覚えつつ半泣きで萩原さんにごめんなさいする。コナンくん手馴れすぎでは?
すると萩原さんは困ったように笑いながら頭を撫でてくれて次からはちゃんと言えよ？と優しく言ってくださった。え、萩原さんイケメン、大好き、とは全日本ちょろい人間選手権優勝の俺の意見である。ちなみにそんな選手権は存在しない。
「は"ぎ"わ"ら"さ"」
そう言ってべそべそなきながら抱きつく先を萩原さんに変えれば困ったように笑いながら抱き返してくれる。んん……すき……
「あ、松田にも事情は言ったしあいつも切れてたから大人しく説教受けなよ」
俺は今日死ぬ(確信)
続く (更新停止中)
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作者名：小鳥遊 | 作成日時：2018年7月14日 9時
