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第1話 ページ1

⚪No side

カタカタとキーボードを叩いて行く。薄暗い部屋に明かりはパソコンから漏れるぼんやりとしたブルーライトだけでそこに座る20代に行くのだろうかというレベルの童顔な男性の輪郭をぼんやりとテラス程度だった。

タンッと最後の締めのようにひときわ大きくエンターキーを鳴らした男は眉間を軽く指で揉んでからぐっと腕を天井にあげ伸びをする。パキ、っと骨が不穏な音を立てたが気にした様子もなく満足そうに画面を撫でていた。

男はおもむろに立ち上がってクローゼットを開ける。普通の20代の男からしたら少なすぎるとしか言えない服の数しか仕舞われていないクローゼットをさも当然とばかりに物色し、着替えを持っている。シャワーでも浴びるつもりなのであろうそのまま上機嫌に鼻歌を残し男は部屋からいなくなっていた。出る直前にパチリ、とつけた電気ではっきりと見えた男の顔にはクマがはっきりと浮かんでいる。



数分して男は戻ってきた。濡れた髪の毛を乾かそうともせずにベットに倒れこむ。ウトウトとする様子もなく目はそのまま開いて天井をジッと怖いくらいに眺めていた。

その時にキュルルと弱々しい音を立ててなったお腹、その音に男は空腹を思い出したのか食べに行こうと財布を持つ。

「行ってきます」

そう一言だけ残して、男は殺風景な部屋から出て行った。








向かう先は男がよく通っている喫茶店ポアロである

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作者名:小鳥遊 | 作成日時:2018年7月14日 9時

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