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｢コネシマに記憶戻ってきたみたいやね｣
｢まあ、分かってたけどね｣
よく光が差し込む明るい部屋で、ベッドに腰掛けた白衣の男。
その向かいに座る口元を隠した男が立ち上がる。
ギジリと軋んだ音が鳴った直後に、室外からノック音が聞こえた。
｢お、タイミング良いね｣
｢まぁ、おるような気しとったから来た｣
｢病室は一応禁煙やから、煙草消してな？｣
眼鏡をかけた男に、白衣の男がけらけらと笑いかける。
.
｢...そーいやあ、コネシマが記憶戻したんやってなあ｣
｢あぁ、....｣
眼鏡をかけた男が深く息を吐く。
掴んでいたドアノブから手を離し、そのまま室内に入ってきた。
顔を顰めながら、長い脚を曲げてヘッドボードに腰を下ろす。
｢なんで思い出しとんねん、ずっと忘れとけよ....｣
｢これでAちゃんが俺らのことを諦める線は確実に消えてもうたなあ｣
｢ｯﾁ、余計なことしてくれたな、ほんまに｣
コネシマに名前を呼ばれ、また希望を掴んでしまったA。
ようやく諦めそうだったというのに、コネシマが余計なことをしたせいでまた振り出しに戻った気分だ。
｢前世でも滅多に見ないくらい嬉しそうな顔しとったのに、それでも＿＿＿＿＿は曲げへんの？｣
そう白衣の男がそう問えば、
ゆっくり瞬きをした後、眉尻を下げて小さく微笑んだ。
｢今世でも俺ら皆死んで、また一人にするかもしれん。
だから俺は、俺らだけで全部終わらせたい。
Aはなんも関わらんと幸せに生きてて欲しいねん、やから＿＿＿｣
そう、
２度目の人生だからといって、必ずしも上手くいくわけでは無いのだ。
前回と同じ道を辿りかねない。
それにもう次も無いだろう。
分かっているからこそ、彼の悲壮な訴えに
誰も首を横に振ることなど出来やしないのだ。
｢別にお前らまで俺に合わせんでもええんやけどな｣
｢うん、分かってるよ。でも俺も、Aには俺達と関わって欲しくないって思ってたからね、...｣
｢......はは......あーあ、
...じゃあもう、いっそのこと＿＿＿＿｣
｢━━━━━━━━━━━━｣
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夜鷹紫苑(プロフ) - 面白かったです。マジで泣きそうでした。続き待ってます。 (9月10日 11時) (
レス) @page26 id: 6ccdd5b899 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - いただけると嬉しいです…！これ程続きを読みたいと思う作品に出逢えたことが嬉しくて長文になってしまい申し訳ありません。いつまでも待っています…！ (2022年5月21日 2時) (レス) id: 7c8e223506 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - コメント失礼します。ストーリーといい文体といい読みやすさといい、この作品の魅力が多すぎて驚愕しています…一つ一つの場面描写が本当に綺麗でこんなにも物語に引き込まれるものなのかと思ってしまいました。勝手ながら、是非作者様の気が向いたときに更新して→ (2022年5月21日 2時) (レス) id: 7c8e223506 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 途中途中、普通に泣いてました…。これからの話の展開とても気になります。更新待ってます！ (2022年2月9日 23時) (レス) @page24 id: 3f353a1068 (このIDを非表示/違反報告)
久遠 - 普通に泣けるお話ですね！knさんと共闘した所とか池ができてました。もう思い出してるひとがとても気になります！ (2021年11月1日 21時) (レス) @page23 id: 5e2264f03f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃらめるまきあーと。 | 作成日時：2021年8月5日 21時
