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「…本当にありがとう」
和「…ん?」
「正直私…洸太が今どんなことに興味あるかなんて全然知らなくて、」
和「…」
「…知ろうともしてこなかったの」
お母さんのこともお父さんのことも
もっと普段から私が気にかけていれば
あんなに寂しそうな顔をさせずに済んだのかもしれない。
玄関で手を振った時のあの一瞬
ずっと笑顔を向けてくれてた2人が少しだけ見せた、本音。
気を遣わせてばかりの自分にどうしようもなく腹が立った。
和「…そんなんフツーだろ」
「…え?」
パッと顔を上げると
ビックリするくらい優しい瞳に捕らえられる。
和「思春期の弟の興味あることなんかいちいち気にしてる方がおかしいでしょ(笑)」
「…」
和「そうでなくてもアンタ仕事忙しいし」
「それは…」
和「言い訳にしたくない?」
「ぇ」
考えていたことをそのまま言い当てられたことに驚いて
その目を見つめる。
和「ふ、そんな顔してる」
「…顔」
和「アンタが毎日頑張ってること知ってんだから、洸太だってそんくらいなんとも思わねぇよ」
和「…なぁ洸太」
「え?」
急に横を向いた二宮くんの視線の先を追いかけると
中から気まずそうに顔を覗かせてる洸太がいて。
「…聞いてたの!?」
洸太「へへ」
少し照れくさそうに頭を搔くその姿に
一気に頬が熱を持ったのが分かった。
「…盗み聞きするな変態//」
洸太「…は?変態!?//」
「高校生の男子なんて皆変態でしょ!?」
洸太「そんなん偏見だろ!俺はニノさんにしか興味ねぇーし!」
和「え?(笑)」
「なっ、それこそ変態じゃん!//」
和「どーいう意味だよ(笑)」
洸太「これでもう知ってんだろ!俺の興味あるもん!」
「…」
洸太「…母ちゃんたちにはまだ内緒な」
「…洸太」
まだ全然一人前じゃないし心配させたくないからって恥ずかしそうに言う横顔を見て
いつの間にこんなに、しっかりした男の子になってたんだろうって
やっぱりまた少しだけ
反省した。
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「…今日は色々ありがとう」
和「色々?(笑)」
「うん、ありがとう」
和「ふふ、どういたしまして。俺も中瀬の違う一面見れて楽しかったし(笑)」
「違う一面?」
和「兄弟げんか?(笑)」
「…ぁ//」
普段大人しいけど家ではちゃんとうるさそうで安心したって可笑しそうに笑うから。
治まったはずの頬がまた、一気に熱を持った。
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和(プロフ) - (名前りんさん» りんサン、コメントありがとうございます!(*´ω`*)うわぁ、前作から…嬉しいです。有難いです。(´;ω;`)こちらも、前作に負けないくらい切なくするつもりなので(笑)、引き続き楽しんで頂けると嬉しいです!更新頑張ります(^^) (2020年4月24日 19時) (レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - ひろこさん» ひろこさん、コメントありがとうございます(^^)わーい、めちゃくちゃ嬉しいです!甘酸っぱい青春…私も大好物です(笑)そんな青春を思い出して貰えるようなお話にしたいと思うので、また是非よろしくお願いします(*´ω`*人) (2020年4月24日 19時) (レス) id: 1efda7f877 (このIDを非表示/違反報告)
(名前りん(プロフ) - 新作も前作に引き続き大好きです!更新楽しみにしてます! (2020年3月31日 17時) (レス) id: c02e8af171 (このIDを非表示/違反報告)
ひろこ(プロフ) - この甘酸っぱい感じ。大好物です!和さんの作品、大好き! (2020年3月28日 8時) (レス) id: 7819f221c3 (このIDを非表示/違反報告)
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