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虎杖双子は正反対だ。




兄は黒髪に黒い目をしていて大人しいのに、弟は珊瑚色の奇抜な髪色に焦茶の目で活発。見た目も性格も違ったが、険悪という訳ではなく、寧ろとても仲が良かった。


何より兄の身体が弱かったためか、弟は色々と気にかけいつしかどんな時でも一緒にいるようになった。





「あ、兄ちゃん!今日定期検診だよな?俺も一緒に行こうか?」





陸上部の顧問を圧倒的な力で負けさせたあと、悠仁はAを見つけるなり近寄って抱きしめた。周りの生徒はもう驚かない、慣れたのだ。





「いい。俺一人で行ける、お前は先に爺ちゃんとこ行ってろ」



「途中で倒れたりせん?大丈夫?」



「道端でくたばったりはしねぇよ。ほら、先行け」





自身から弟を引き剥がして行くように促す。虫でも払うかのように手を動かす兄に、何かあったら連絡してと大声で言い去って行く。


これが虎杖双子の日常であった。





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作者名:凪椰 | 作成日時:2023年12月4日 22時

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