Sixstory. ページ9
頬を撫でる風に目が覚めた
ぼやける視界を擦って辺りを見渡す。
上も下も分からない程、何も無い白い空間。
酷く広い空間にただ一人
そこに私はたった一人で佇んでいた。
何故か酷く虚しくなる。
私は、何でここに……？
イヴ。
ギャリー……。
…………めあ、りー……。
「Aっ！」
いきなり、後ろから名前を呼ばれる
とても懐かしく感じて、とても悲しく思うのに、底抜けに明るい女の子の声
振り返ると、そこには金髪の少女がいた
成長して変わってしまった私と違って
あの頃と何も変わらずに微笑む彼女。
『メアリー……？』
「ねぇ、A。ここどこか分かる？」
近付いてきたメアリーに横に首を振って見せる
すると、がしっと両手を握られた
昔は同じ大きさだった手も、今は私の方が大きい
「私、ここから早く出たいのに出口も無いの……。
だから、Aも一緒に私と探して？
頑張って、Aも一緒に出ようよ！ 約束だよ！」
『っ…………！』
あの時と同じ言葉、同じ表情
そして、果たせなかった約束
だけど、次こそは
そう思って頷こうとした瞬間
自分の手が溶けてしまいそうな程
握られているメアリーの手が熱くなった
『め、あ……っ』
「嘘つき……」
『っ！』
「嘘つきうそつきウソつきッ！ あ、あぁぁぁぁッ」
メアリーが叫び声を上げる
それと同時に目の前が火のように真っ赤に染まって
次に目を開けた時にはそこに誰も居なかった。
いや……、厳密にはいる
何か分からない奇妙な真っ黒な何か、が
一歩後ろに下がると、それも一歩近付いてくる
「…………A、どこに行くの？
何で一人で行っちゃうの？
一緒に行こうって約束したのに……」
『っ……や、……』
「どうして逃げるの……？」
『……ご、めっ…………ッ。
ごめ、ん……、ごめんッ、ごめん、なさい……っ』
耳を押さえて、目を閉じて、蹲る。
もう何も聞きたく無い。
もう何も見たく無い。
「A……、A……」
『……嫌、やだ……、止めて……っ』
「A……、大丈夫よ。大丈夫」
『っ……ぎゃ、りー……？』
顔を上げると
そこには私に手を差し出すギャリーがいた。
「ふふっ、なんて顔してんのよ
可愛い顔が台無しよ？
ほら、私が引っ張ってあげるから手を出して」
品やかな手
私はその手に自分の手を重ねた。
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アンナ(プロフ) - お久しぶりです。「元」hiroakannnaのアンナです。ま、まだ間に合う！今からでも更新を再開して欲しいぃ！！とても面白くて好きなので続きが読みたいぃぃ！！お願いしますぅ！！！殺天の方も読みたいですぅぅ！！！ (2020年3月11日 19時) (
レス) id: bc274ad562 (このIDを非表示/違反報告)
hiroakannna(プロフ) - 先程、殺天とキミガシネの方でもコメントさせて頂来ました者です。ib。懐かしいですねぇ。こちらの方も更新楽しみにいて待ってます！ゆっくり体調を壊さず更新を頑張って下さいね！ (2019年5月31日 23時) (レス) id: bc274ad562 (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ(プロフ) - 正直バリバリ待っていた私がいました……復活おめでとうございます。 (2019年5月31日 18時) (レス) id: 9b7153919b (このIDを非表示/違反報告)
小石(プロフ) - 復活おめでとうございます！全然許すというか逆に許させて下さいって感じです(笑)無理せず、ゆっくり更新していってください！ (2019年5月31日 17時) (レス) id: 0223409ea8 (このIDを非表示/違反報告)
小石(プロフ) - あああああああああああ続きがきになる……！急かしてはいけない事は分かってるけど続きみたいです！いつまでも待ってるので、更新頑張ってください！！ (2019年5月27日 1時) (レス) id: 0223409ea8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高橋 | 作成日時：2018年2月18日 23時
