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最近、龍我がいつもみたいに話してくれない。
というか、距離、置かれてる…?
あ:ねぇ!龍我!
龍:…ごめんね、今日塾があるんだ。
話しかければ、普通に話してくれるけど、すぐ終わっちゃう。
気まづい雰囲気のまま、受験当日。
龍我も、受験のことでモヤモヤしててあんな感じだったのかな?
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あ:あ〜終わったぁぁ!
沙也香お疲れ〜〜
沙:お疲れぇーー!!
でも怖いなぁ…
あ:手応えは?
沙…ゼロ
あ:嘘でしょ?!
でも難しかったよね…
沙:あとは合否を待つだけっ!
あ:発表終わったらもう食べまくろう!!!
沙:うん!!
桜庭高校の入試は終わったものの、そのあとは第二希望や第三希望の入試があるから、学校は一週間休み。
もちろん龍我に会うこともなくて…
あっという間に合否の日になった。
あ:…やったぁ!!!!受かった!!!!
沙:わたしも!!!!!!
あ:沙也香ぁーー!また3年間よろしく!!!!
沙:わたしこそ!Aと同じとか心強い〜!
わたしたちは桜庭高校、第一志望の特進クラスに合格できた。
沙:…あ
あ:?どうした?
沙:佐藤くん、いるよ。Aのこと見てる。
あ:え?…あ、龍我
沙:お母さん迎えに来たからわたし帰るね!じゃあまた学校で!
龍:Aちゃん…お疲れ
あ:ほんとにここ受けたんだ
龍:もちろん!
わたしがいつも見てた、わたしが大好きな龍我の笑顔だった。
龍:Aちゃん…あの日からずっと話さなくてごめんね
俺ね、あの日Aちゃんって呼んで、Aちゃんに怒られちゃって…これ以上嫌われたくないから話さないでいたの。
あ:そんな…
龍:Aちゃんいつも俺に優しいけど、あのときほんと怖くて…お母さんより怖かった!
そういうと、ははは!って屈託のない笑顔で笑う。
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作者名:叶凛 | 作成日時:2017年12月11日 20時