残酷 ページ2
雲取山に住む竈門一家、現在は父親を亡くし長男である炭治郎が大黒柱を担っていた。
「兄ちゃん、今日も町に行くの?」
「私も行く!」
「えーーっ!」
下の兄弟たちが口々に言う我儘に母である葵枝と長女であるAが咎める。
「駄目よ。炭治郎みたいに早く歩けないでしょう?」
「母ちゃあん!」
「ダメ!」
この光景は最近の恒例行事だった。
父が亡くなり、皆寂しいのだ。
『もっと大きくなったらね。お兄ちゃんが困っちゃうでしょう。』
Aの一言にようやく納得したような顔をする。
『向こうに禰豆子と六太がいると思うから顔出して来たら?』
「ああ、そうするよ。」
「早く帰ってきてねー」
「気を付けてねー」
今日もいつも通り炭治郎を見送った。
今の生活は楽じゃないけど幸せ
でも人生には空模様があるから移ろって動いていく
ずっと晴れ続けることはないし、ずっと雪が降り続けることもない
そして幸せが壊れる時にはいつも血の気配がする。
『さ!お兄ちゃんが帰って来たときにゆっくりできるようにしておこう?』
「はぁい」
ゾロゾロと家の中に入って行き母がAに声を掛ける。
「いつもごめんね。もっと年頃の女の子らしい事をさせてやりたいんだけどね。」
『いいよ、いいよ。私よりもお兄ちゃんのほうが大変でしょ?
それより下の子達においしいもの食べさせてあげてよ。』
きっと明日もこんな風に他愛のない生活を送るんだろうな…
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*舞夜*(プロフ) - これの続き、気になります!! 更新待ってます!! (2022年7月18日 0時) (レス) @page8 id: a1507cd74d (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - わかちんさん» どういたしまして。受験頑張って下さいね。落ち着いたらで大丈夫ですよ。気長に更新されるのをお待ちしております。 (2021年11月7日 16時) (レス) id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
わかちん(プロフ) - リセルさん» ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました。作者自身が受験生で更新があまりできずすみません。気長にお待ちください (2021年11月7日 15時) (レス) id: d27a178d0d (このIDを非表示/違反報告)
リセル(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます!更新された5ページ目で、炭治郎ね手からになってますけど合ってますか?それと、7ページ目で鱗滝左近次ですよ! (2021年11月2日 2時) (レス) @page8 id: d52ea51f4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかちん | 作成日時:2021年2月21日 2時