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こんな朝早くになんだろうと思っていると、ラインの通知があった。
『ちゃんと起きてるか？
東京行きたないかもしれんけど
逃げずに新幹線乗れよ』
(…うるさいな、わかってるし)
叱咤激励のつもりなのか、嫌味なのか。
真意がいまいち伝わってこない内容だった。
相方は、私の言動から事情を察しているようだった。
きっと全部、わかった上で、厳しいことを言ってくる。
自分にも他人にも厳しい、ストイックで、スパルタなヤツ。
私の顔が明らかに不機嫌になったのを見て、辻さんが笑う。
『何、そんな可愛い顔して』
「可愛くないです、いじらないでくださいよー」
『なんやうれしくない連絡やったん？』
「…相方が、東京の仕事逃げんなよ、って」
『はは！煽られてんなあ〜』
「笑い事じゃないです…むかつく！」
行きたくないよ、と辻さんに泣きつくとまた優しく暖かい腕の中へといざなってくれた。
「そのイベント、実は俺らも出んねん」
『えっ！そうなんですか！！嬉しい！』
「なんかあったら楽屋までおいで」
『いいんですか？めっちゃ心強いです…』
「合間になんかスイーツでも食べに行こ」
『最高…！頑張れそうな気がしてきました…！』
よしよし、えらいねと子供をあやすように頭をなでられる。
他の人にされたら不快に思うような扱いも、
辻さんだと不思議と受け入れられる。
そして、こんなに頑なに東京に行くのを嫌がる理由を、きっと変に思っているだろうけれど、あえて聞かないでいてくれる。
何も言わず、ただ寄り添ってくれる。
撫でられながら、その優しさに浸る。
もう少し、甘えさせてもらおう。
ずるくてもいい、卑しくてもいい。
誰になんと思われたって、関係ない。
私はなんとか、生きていくんだ。
なんて、強がりながら。
あと少し辻さんの腕の中で、愛情に似たなにかを充電できたら、
顔を洗って、メイクをしよう。
心も、顔も、すっぴんじゃ東京になんか行けないから。
自分を武装していかなければ。
色んな意味で、東京での仕事は戦いなのだ。
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yucari(プロフ) - ただのファンさん» ありがとうございます！また今日から更新がんばります☺️🔥 (4月27日 9時) (
レス) @page14 id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
ただのファン - 更新待ってますね💬 (4月24日 2時) (レス) id: 6498e20fe5 (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - つぁんさん» 感想めっちゃうれしいです！ありがとうございます！☺️🔥 (3月23日 22時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
つぁん(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます🥰反撃編楽しみにしてます❤️🔥 (3月22日 12時) (レス) id: 8778fcf56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月22日 5時
