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Prrrrr prrrrr
けたたましい音が部屋に鳴り響いて、脳が起こされる。
枕元にあるであろう携帯を探している間に、電話が切れる。
ようやく見つけた携帯は床に落ちてしまっていて、取ろうとしてバランスを崩す。
「わっ…」
ベッドから落ちる、そう思って身構えた瞬間に、長い手が私を支える。
『おっ、と。寝ぼけてんのか？』
「すいません、寝ぼけてました…」
『まだ早いのにもう起きるん？』
「いや、電話が鳴ってて、それ取ろうとしただけで」
『なんや、じゃあもうちょっと寝よ』
もう一度私をベッドへと誘い、腕枕してくれる。
先輩である辻さんとは、もう何度も夜を共にしていた。
昨日、手当たり次第に電話しようとしていたのをやめて、
ふと頭に浮かんだ辻さんに電話をしたら、駆けつけてくれた。
いつも余裕のある辻さんは、優しくて、格好良くて。
でも私のことを好きだとか、彼女にしたいだとかは思っていないと思う。
それが伝わってくるので、安心して、いつも甘えてしまっていた。
「辻さん、体温高いですね」
『そうか？Aが低いんとちゃうかな？』
「…居心地いいです」
『はは、せやろ。飼育環境には自信あるわ』
「ええ、なんですかそれ」
『Aのこと保護猫やと思ってる節あるからさ』
「おお、言い得て妙、ですね」
辻さんとこういう関係になった日、本当に、私はまるで捨て猫の様だったと思う。
他の誰でもない、私が私を捨てようとした、そんな時だった。
異変に気づいた辻さんが、拾ってくれたのだ。
後輩だから、と距離と理性を保っていた辻さんは本当に大人だった。
でも自暴自棄になっていた私は、抱いてもらえないのは私の魅力がないからで、
このまま誰にも愛されずに死んでいくのかという恐怖に襲われて、
抱いてほしい、と頼んで。その距離を、理性を、無理矢理壊したのだった。
「ふふ、辻さんはわたしの飼い主なんだ」
『うん、今はそれが1番近いかもな。
…なぁ、それはそうと、さっきの電話確認せんでよかったん？』
「！！そうだった！」
居心地のいいこの場所から現実へと引き戻すやつは誰だと苛立ちを覚えながら電話を確認する。
すると、相方からの着信だった。
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yucari(プロフ) - ただのファンさん» ありがとうございます！また今日から更新がんばります☺️🔥 (4月27日 9時) (
レス) @page14 id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
ただのファン - 更新待ってますね💬 (4月24日 2時) (レス) id: 6498e20fe5 (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - つぁんさん» 感想めっちゃうれしいです！ありがとうございます！☺️🔥 (3月23日 22時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
つぁん(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます🥰反撃編楽しみにしてます❤️🔥 (3月22日 12時) (レス) id: 8778fcf56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月22日 5時
