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マネージャーには抵抗した。
東京には、まだ、行きたくないと。
しかし沢山の芸人さんたちが出る会社も大切にしているイベントで、
こんな私たちのような若手が断れるはずもなかった。
きっと京極さんもいるし、高比良さんもいる。
どちらにも会えない、会いたくない。
心の傷もまだかさぶたになり始めた頃だし、
それは少しの衝撃ですぐ剥がれてしまうくらいのものだから。
顔と顔を合わせてしまったら、目と目が合ってしまったら。
一度は抑え込んだ自分の中の色んな感情が噴き出してしまいそうで、怖かった。
練習、じゃないけれど、心の準備のつもりで
今まで避けていた、彼らの活躍を見ることにした。
たくさんの情報が入ってきた。
京極さんがＸを辞めてしまったこと、
深夜のテレビ番組のレギュラーをかけた投票のこと、
そして、
(…京極さん、ラジオ新しくやるんだ、)
ポッドキャストのアプリを起動して、再生ボタンを押す。
しゅんさんと楽しそうに話す彼の声が聞こえる。
ラジオだから、テレビ番組とは違って、純粋な、混じり気のない彼の声がダイレクトに耳に届いた。
なんだか、同じ部屋にいるような感覚になってしまった。
半分、も聞けなかった。
心臓が揺れて、動揺してしまう。
一旦聴くのをやめてアプリを落とす。
そして冷蔵庫からビールを取り出して一口のむ。
(無理だ、これは前途多難だ、)
彼の声を聴くと、沢山のキラキラした思い出がフラッシュバックする。
辛いこと、苦しいことばかりで、
最後の方は呼吸すらうまくできていなかったような恋だったのに、
悔しいことにこういう時思い出されるのは、楽しかった頃の思い出。
いつもは低いのに、笑うと声が高いところ、
お腹が空くと、ちょっと口数が減るところ、
絵を描くときの、真剣な眼差し、
意外と手が、温かいところ。
全部ぜんぶ、大好きだった。
ううん、まだ過去には出来ていない。
ほんとうは、いまも、
そこまで考えて、やめた。
夜はすぐこんな思考へと迷い込んでしまう。
暗闇が隠してくれるのをいいことに、甘えてしまうんだきっと。
ダメだ、早く、忘れなくちゃ。
また悲しくなる前に、忘れなくちゃ。
私はスマホを取り出して、手当たり次第に連絡をした。
誰か出て、誰か、お願いだから、
私のこの寂しさをごまかすのに付き合って。
誰でもいいの。
あの人じゃないんだったら、誰でもいいの。
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yucari(プロフ) - ただのファンさん» ありがとうございます！また今日から更新がんばります☺️🔥 (4月27日 9時) (
レス) @page14 id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
ただのファン - 更新待ってますね💬 (4月24日 2時) (レス) id: 6498e20fe5 (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - つぁんさん» 感想めっちゃうれしいです！ありがとうございます！☺️🔥 (3月23日 22時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
つぁん(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます🥰反撃編楽しみにしてます❤️🔥 (3月22日 12時) (レス) id: 8778fcf56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月22日 5時
