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お会計をして、店を出る。
『いつもすいません、ご馳走様です。』
「いつかAちゃんをまるまると肥えさせようと思って」
『えっ最終的に食べる気だったんですか？』
ちょっと気持ち悪いかなと思う冗談も、
笑顔とユニークさで打ち返してくれる。
さっきまでの重たい空気は、お互い意識しないようにしているのがわかった。
「…やっぱりまだ夜は冷えるね」
『あ、また過保護ムーブする気ですね？」
最初に二人で飲んだ時以来、
少し厚着するようにしていた。
「これ使って」
『…もう、ほんと、心配性なんだから、』
いつも物足りない装備に見える彼女に、自分のマフラーを巻くのは、
もう見慣れた光景になっていた。
心配しすぎる俺にクスクスと笑う彼女も、いつも通りだった。
風邪をひいて欲しくない気持ち半分、
このまま、このマフラーが、彼女を俺のものとする証になればいいのに
なんて考える独占欲が半分で。
きっと賢い彼女はそこまで気付いている。
けど、それを解った上で受け入れてくれている。
そんな彼女の優しさに漬け込んで、甘えていた。
少し歩くと、公園を見つけた。
『…ブランコ、乗ります？』
「なんとも無邪気な提案だね」
『あ、ブランコお嫌いですか？』
「いや何その気遣い、ちょっとズレてるのよ、」
二人でこんな風に冗談を言い合いながら、笑い合って。
なぁ、どこからどう見たって、お似合いだろ。
夜の公園に、キィ、という錆びた金属の音と、
俺たちの声だけが響く。
このまま何かに閉じ込められて、
ずっとこうしていられたらいいのに。
街灯に照らされた彼女は、やっぱり可愛くて。
いつも手を差し出したら、届く距離にいたのに、
結局捕まえられはしなかったな。
そんなことを考えた瞬間に、自分の中の気持ちが溢れて、
ブランコを漕ぐ君の動きを止めて。
「…嫌だったら、拒んでね、」
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yucari(プロフ) - ただのファンさん» ありがとうございます！また今日から更新がんばります☺️🔥 (4月27日 9時) (
レス) @page14 id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
ただのファン - 更新待ってますね💬 (4月24日 2時) (レス) id: 6498e20fe5 (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - つぁんさん» 感想めっちゃうれしいです！ありがとうございます！☺️🔥 (3月23日 22時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
つぁん(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます🥰反撃編楽しみにしてます❤️🔥 (3月22日 12時) (レス) id: 8778fcf56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月22日 5時
