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_side Kuruma_
「え、明日？」
『はい、明日、行くんです。』
「え、だって、誰も何も言ってなかったけど」
『…内緒にしてほしいって、会社に伝えてあったので…。』
何度も食事に誘い、何度も行き、親交を深めていたはずの彼女が、突然大阪に行くという。
彼女の行動はいつも読めない。
コンビをいつの間にか解散していたと思えば、少ししてどこの馬の骨かもわからないヤツと、またコンビを組んだ。
そして活動拠点を大阪へと移すという。
一切合切事後報告で、いつも聞くときは青天の霹靂だった。
彼氏でもなんでもないのだから、報告の義務なんかはないけれど、
親交が深まったと思っていた、そう思っていたのは俺だけだったのか。
「言っ、て欲しかったな…」
『…そう、ですよね…』
気まずい空気が流れる。
そうだな。きっと、こうなりたくなかったんだよな。
「…ま、でも、めでたいか！新しい門出だもんね！」
なんとか空気を変えようと努めてみる。空元気を振り絞って。
『ありがとうございます！…最後に、くるまさんと飲めてよかったです。』
ああ、もう空元気すらなくなりそうだ。最後ってなんだよ、最後って。
「…最後じゃないでしょ、」
彼女は何も言わずに、残っていたビールを飲み干した。
そして飲み終えると、意を決したようにこう言った。
『最後です。二人で飲むのは』
「…なんでよ、」
『くるまさんが、私のことを好きだからです』
「なに、それ」
彼女はまた、理解できないことをいった。
どうしてこうも、振り回すのか。
それでも、こんなに意味がわからないことを言われて、突き放されて、拒絶されても、まだ俺は好きなのに。
わがままで、強がりなところも、好きなのに。
「…俺のこと、見くびってるでしょ」
『そんなことは…ない、です、』
「俺、こんな事言われて突き放されても、好きだよ。」
彼女の瞳が揺れる。振り回されたお返しに、まだ、揺さぶらせてもらう。
「何も言ってもらえなかったり、最後だなんて言われても、たとえ嫌いって言われても、ずっと好きだよ。」
『 …なん、で、そんなこと言えるんですか、』
「言ったじゃん、俺の気持ちは変わらない、って。」
そこから長い沈黙があった。
Aちゃんの表情から、何を考えているかは、読めなかった。
複雑な表情をして、固まっている。ただ口を開くのを、待っていた。
「…くるまさん、少し、歩きませんか？」
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yucari(プロフ) - ただのファンさん» ありがとうございます！また今日から更新がんばります☺️🔥 (4月27日 9時) (
レス) @page14 id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
ただのファン - 更新待ってますね💬 (4月24日 2時) (レス) id: 6498e20fe5 (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - つぁんさん» 感想めっちゃうれしいです！ありがとうございます！☺️🔥 (3月23日 22時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
つぁん(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます🥰反撃編楽しみにしてます❤️🔥 (3月22日 12時) (レス) id: 8778fcf56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月22日 5時
