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そんな風に仲睦まじい２人の姿を見ていると、
Aと目が合った。
彼女は一瞬驚いた顔をして固まったが、
すぐに辻さんに向き直って、また話し始めた。
声も聞き取れる距離まで来ていたが、好きな野球の話をしているせいか、
辻さんはコチラには気がついていないようだった。
『あ、もう目的地ついちゃうかも、』
『えーもう？まだこの間の試合のこと話してたかったわ』
『えっ？昨日の夜からずっと聞いてたのにまだあるの？笑』
Aはくすくすと笑いながらそう言った。
視線は、時折こちらを向いていることから、
わざと話したんだろうと察した。
俺はまんまと苦い気分になっていた。
へえ、昨日の夜から、一緒におんねや。
俺の視線に気付いて、さらにAはこう続けた。
『今日、出番頑張るために、一回だけキスして、』
『えっ今？外やで、ここ』
『…誰も見てないから、お願い、だめ？』
『珍しいこと言うやん、そんな嫌なん？東京、』
『うん…、早く、大阪帰りたい。』
駄々をこねる彼女に、辻さんが折れて、おでこにキスをした。
いつの間にか大阪へ「帰る」と表現していることも、
優しさに溢れるキスも、受け入れる時の彼女の表情も。
それだけでも俺の心を抉るには充分だったが、
彼女は不満げな顔になって、腕を辻さんの首に絡ませて、
チラ、と俺へと視線を向けたまま、
俺達の視線が絡んだまま、
Aから辻さんへ、唇を重ねたのだった。
(…やめろ、そんなん。俺以外のヤツなんかと、すんなよ)
なぜかその光景はスローモーションのようにみえた。
心は酷く動揺して、目を背けたいのに。
それやのに、Aから、
目を逸らすことができなかった。
それは彼女の目が、まだ俺のことを愛していると
叫んでいるように感じたからだった。
俺への視線には、確かに熱があった。
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yucari(プロフ) - ただのファンさん» ありがとうございます！また今日から更新がんばります☺️🔥 (4月27日 9時) (
レス) @page14 id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
ただのファン - 更新待ってますね💬 (4月24日 2時) (レス) id: 6498e20fe5 (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - つぁんさん» 感想めっちゃうれしいです！ありがとうございます！☺️🔥 (3月23日 22時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
つぁん(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます🥰反撃編楽しみにしてます❤️🔥 (3月22日 12時) (レス) id: 8778fcf56d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月22日 5時
