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『いらっしゃいませ〜！』
扉を開けると元気な声が響く。
連れが先に入っている旨を伝えようとすると
『お連れ様奥の個室にてお待ちです！』と伝えられる。
すごいな、数回来ただけなのにもう覚えてもらっているんだ。
店員さんのホスピタリティに感動していると
奥の個室の襖が少し開いた。中からのぞく人と目が合う。
『あ、Aちゃん！こっちこっち！』
高比良さんが嬉しそうに呼んでくれる。
その姿にほっこりして癒される。
「すいません、お待たせしました！」
『いやいや、いいんだよ〜京極さんもまだ来てないし、ヤスさんもなんか劇場に忘れ物したって言って戻っちゃったんだよね』
「そうなんですね、どうしよう、待ちます？」
『いや、先始めてていいって言ってたし、もう飲もう！』
すいません、と高比良さんが店員さんに声をかける。
二人ともビールにして、あとはサクッとつまめそうなものを選ぶ。
「あ、トマトチーズベーコン串も2本お願いします」
『え、なんで俺の好きなの知ってんの』
「ふふ、顔に書いてありました」
『そんな顔ある？笑 でも嬉しいな、知ってくれてるんだ』
そういうと少し顔を赤らめてそっぽを向いた。
『あのさ、そういえば彼氏とかいるんだっけ』
届いたビールを喉に流し込んでいると、
そんなことを聞かれた。
あまり深い話をしたりすることは今までなかった。
私が「触れないで」、そんなオーラを出していたのか、
よく飲みに行く関係性の割に、踏み込んだ質問をされるのは初めてのことだった。
「えーっと…長いこといませんね、」
『そうなの？てっきりいると思った。』
「そんな感じありました？寂しい独り身ですよ、」
『意外。可愛いし、優しくて、面白いのにね』
「ふふ、どうしたんですか、そんなに褒めても何も出ませんよ笑」
『ほーんとに。可愛くて、Aちゃんのこと、大好きだよ』
そう言うと高比良さんはぐびっと残ったビールを飲み干した。
「何言ってるんですか、もう、」
やめてくださいよー、と
褒められ慣れていない私は、冗談ぽく笑って流した。
いや、冗談、だよね？
今日の高比良さんは変だ。
いつもと違う人のよう。
いつもは言わないじゃん、そんなこと。
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yucari(プロフ) - くまもんたさん» ありがとうございます！嬉しいです、励みになります！コメントありがとうございます！ (3月14日 23時) (
レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - ぼた餅さん» すみません何分不慣れなもので、よくわかっておらず、ご指摘助かりました！ありがとうございます！ (3月14日 23時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
くまもんた(プロフ) - めちゃめちゃ好きなお話すぎます…！更新頑張って下さい！！ (3月14日 23時) (レス) id: 6a9f7cbdd2 (このIDを非表示/違反報告)
ぼた餅(プロフ) - オ.リ.ジ.ナ.ル.フ.ラ.グを外して下さい。違反になってしまいます。 (3月14日 10時) (レス) id: b56975c361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月13日 22時
