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「…すき、大好き。あいしてる、
どこにも行かないでよ、」
彼が寝てるのをいいことに、抱きついて、
吐き出せなかった本音を吐く。
小さな声で、決して起こさないように、
聞こえないように。
『…うん、』
び、っくりした、
彼が起きたのかどうか顔を見上げて確認する。
スー、とまだ寝息が聞こえる。
なんだ、寝言か。
なんだ、寝言なのか。
(…顔洗お、準備しないと)
夢うつつで、いつもよりセンチメンタルになってしまっている自分を切り替えて、
顔を洗って準備することにした。
なんか食べるものはあっただろうか。
彼は起きたらすぐ帰るのかな、それとも少しなにかを話したりするのかな。
朝ご飯、一緒に食べれたり、しないかな。
(…ふふ、)
なんだか笑ってしまう。
私の願望が、まるで難しいことみたいで。
朝ご飯を一緒に食べることも、今まで叶わなかったなんて、
私が可哀想すぎるな、なんて思ったら、笑ってしまった。
昨日から情緒が忙しい。
大人になって、彼に出会って、
よく笑ってよく泣いて、たくさん傷ついて、
でもしたたかな面、ずるい面もあって。
色んな自分がいることを知った。
二人の関係が前に進むことはないかもしれなくても、
少しずつ自分は強くなって、賢くなって、
成長して、高みに登っていけたらいいな。
そうしたらきっと、この恋を失ったとしても、
生きていけるはずだから。
一人になっても、ちゃんと、
生きていけるはずだから。
***
「おはよ、朝ですよ〜…」
急いで自分を整えて、彼を起こす。
『んー…今何時…？』
「6:25分くらい、かな？」
『あー…そうか、まだそんな時間か』
そういうと彼は私の腕を掴んで、ぐっと引き寄せた。
『もう少しこうしてよーや、まだ時間あるから』
「え、でも、アラーム鳴ってましたよ、」
『…うん、ええんよ。今日はめちゃくちゃ余裕持ってかけたん』
にこ、というよりはニヤ、と表現したほうがいいかもしれない。
少しいたずらっぽく笑った彼にぎゅう、と抱きしめられる。
思いがけない彼の行動に、表情の管理ができずにいた。口角は上がり、笑みが溢れる。
幸せだなあ、と思った。
夢なのかな、なんて。
『…しあわせ。』
「え、」
『なに』
「同じこと考えてたから、
私が言っちゃったのかと思って、」
『しあわせ、って考えてたん？ふ、可愛いやつ』
それだけで色んなことがどうでもよくなってしまって、
一旦投げ出して、考えるのを、やめた。
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yucari(プロフ) - くまもんたさん» ありがとうございます！嬉しいです、励みになります！コメントありがとうございます！ (3月14日 23時) (
レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - ぼた餅さん» すみません何分不慣れなもので、よくわかっておらず、ご指摘助かりました！ありがとうございます！ (3月14日 23時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
くまもんた(プロフ) - めちゃめちゃ好きなお話すぎます…！更新頑張って下さい！！ (3月14日 23時) (レス) id: 6a9f7cbdd2 (このIDを非表示/違反報告)
ぼた餅(プロフ) - オ.リ.ジ.ナ.ル.フ.ラ.グを外して下さい。違反になってしまいます。 (3月14日 10時) (レス) id: b56975c361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月13日 22時
