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掛け直すべきか、やめておくべきか。
私にとっては、かなり難しい判断であったが、
着信があってから時間も経って、
もうすっかり遅い時間になっている。
だからきっともう寝てしまっているに違いない。
彼はきっと、私の事で眠れぬ夜を過ごしたりなんかしない。
どんなに体を寄せ合ったとしても、
私と彼との気持ちには大きなズレがある。
(いいや、もう、明日にしよう)
電話をかけ直すのはやめといた。なんなら返信もしない。
不思議だな、ちょっと前まではこんな決断できなかった。
やっぱり、くるまさんの影響かな。
既に「誰かに好かれている」という感覚は、
私を強くしたみたいだ。
『つきましたよ、』
運転手さんに促され、スマホを閉じて降りる。
さあ、家に帰って、暖かいお風呂にでも入ろう。
お気に入りの入浴剤、今日使っちゃおうかなあ。
そんなことを考えながらエレベーターに乗り、
自分の部屋の階のボタンを押す。
部屋はタワーマンションの高層階、
なんてことはないのですぐに到着する。
(…え、なんで、嘘でしょう、？)
降りて自分の部屋へと向かおうとすると、
ドアの前には人影があった。
ゆるく巻かれたパーマに、最近お気に入りのカーキ色のアウター、
少し寒そうに猫背で立つ姿は、紛れもなく彼だ。
歩みが止まってしまう。
なんでここにいるのか、いつから待っていたのか、
どんなつもりで来たのか、疑問が沢山ありすぎるし、
いや、そもそも信じられない。本当に彼なのか？
その時ふと彼が顔を上げて、こちらを見る。
『…おかえり。遅かったな。』
こんな暗闇の中では、
彼がどんな表情をしているかまで、見えなかった。
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yucari(プロフ) - くまもんたさん» ありがとうございます！嬉しいです、励みになります！コメントありがとうございます！ (3月14日 23時) (
レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
yucari(プロフ) - ぼた餅さん» すみません何分不慣れなもので、よくわかっておらず、ご指摘助かりました！ありがとうございます！ (3月14日 23時) (レス) id: 9764fa7a2b (このIDを非表示/違反報告)
くまもんた(プロフ) - めちゃめちゃ好きなお話すぎます…！更新頑張って下さい！！ (3月14日 23時) (レス) id: 6a9f7cbdd2 (このIDを非表示/違反報告)
ぼた餅(プロフ) - オ.リ.ジ.ナ.ル.フ.ラ.グを外して下さい。違反になってしまいます。 (3月14日 10時) (レス) id: b56975c361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yucari | 作成日時：2024年3月13日 22時
