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【はぁ〜】
何度目かもわからない盛大なため息をつく
どんどんと家族から離れて
慣れない面子の方向に足を向けるけど・・・
鉛みたいに足が重たくて
リクエストされたこのスイカ1玉が
憎らしいくらいに重たくって
それに・・・
今朝目覚めた時から嫌味な程見事なこの青空
【雨になればいいのに・・・】
一週間前位から 何度も何度も
天気予報の神さまにお願いしたのに・・・
【役立たず！！】心の中で悪態を尽いていた
うちの両親と兄と義姉の両親
その義姉の妹さんと彼
そしてなぜか着いてきている弟とカノジョ
久しぶりの家族孝行をしたくて
それに義姉の出産前祝いも兼ねて
運転手を買って出てまで計画したのに・・・
《１時間だけだから！》
キム・ミンソクに屈してとうとう来てしまった
何人いるの？・・・
どうなってるの？・・・
ガチャガチャ ガヤガヤ ワイワイ バタバタ
もう
飲んで、叫んで、歌ってる！？
でも
バーベキューの用意はどう見ても進んでない
【だけど これで助かった！】
【早々に抜けても大丈夫そうだから】
適当に挨拶をして、
すぐに集団から離れると
誰も手をつけていない放ったままになっている
バーベキュー用の材料の山
並べて、下ごしらえをしてこの場を離れよう
そう思って
炊事場に移動すると
とっても見慣れた後姿が目に入ってきた
【めがねくん・・・来てるんだ・・・】
初めて目にするスーツ姿じゃないカレ
ラフなTシャツに、スウェット
キャップをかぶって、サンダルを履いている
とってもリラックスしていて
コロコロと表情を変えて
おしゃべりしたり笑っている
普段とは全く違う姿に不覚にもドキっとして
カレが自然と纏う愛くるしさに
堪らなくドキドキしていた
【声かければ良かったかな】
だけど結局出来なかった
カレはいつも大切な人に囲まれている
そこには
どうしても
一歩を踏み出せない
そんな勇気もない。今さらどうしようもない。
やっぱり壊したくないから
カレとの距離も関係も
保っていきたいから
カレの領域 私の想い
でも
本当は
何よりも
アナタに嫌われたくないの
もし
私が
少しでも
そっち側に立ち入ったりなんかしてしまったら
全てが終わってしまいそうで・・・
怖いの
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作者名：くじら | 作成日時：2017年5月15日 18時
