WEST短編集 (ページ6)

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あの日から、頻度は多くないものの、2人でランチに出掛けたり、娘も一緒に晩ご飯に行ったり。
桐山くんと過ごす時間が私にとっても大切で幸せなものになりつつあった。

今日も3人でファミレスディナー。

【ママ～、たこ焼きパーティーしたい！】

娘の突然の要望に驚くも、よく話を聞くと保育所のお友達が最近、たこ焼きパーティーをしたらしい。
羨ましくなったのか…

「でも家にたこ焼き焼くやつないで？」

そう言うとあからさまに悲しそうな表情になる娘。
それを見兼ねてか…

『たこ焼き器やったら俺ん家あるから…やる？』

柔らかい表情で桐山くんが娘に問いかける。

【やるー！！】

案の定、娘は目を輝かせて桐山くんを見つめている。
けど…

「え、いやちょっと…それって桐山くん家でやるってこと？」

『アカン？』

桐山くんの困った表情に弱いんだよな…

「一応、予定確認せんと…(旦那にバレたらヤバいし)」

『じゃ、また都合つきそうな日が分かったら連絡して』

「…分かった」

【あきとにぃちゃん！楽しみやなー！】

『おん！そやな！にぃちゃん、たこ焼き焼くの上手いでぇー！』

娘と桐山くんがどんどん仲良くなっていくのを見て嬉しい反面…
いつか桐山くんとの関係が旦那にバレるんじゃないかという不安も増してきていた。