【ツイステ】私と教育係 (ページ16)

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《第十四話》ページ16

『私に、付き人……？』

「あぁ、この年なら居てもおかしくないからな！」

カリムと華麗なる脱出劇を繰り広げた数日後

Aは父に呼び出されていた

例の脱出劇の話を聞いて、急遽付けることにしたのだろう

付き人を配属する機会なんて今じゃ無くてもいっぱいあったろうに

『(全く心配性め)』

Aは行き場のない思いを吐き出すかのように口をとんがらせる

「Aちゃん、文句あったらいつでも＿＿＿＿」

『無いよ』

「そっかあ」

元々、パシ……付き人(パシリ)は欲しいと思っていたところだ

Aは部屋から出ていった

娘が塩対応過ぎて、しょぼんとしている父を残して

翌日

「A様〜？朝ですよー」

『うん……』

呑気な声と共に、嫌々ながらAは起きた

無理やり布団を奪われたからである

温もりを失ったベッドを離れ、まだ眠い眼を擦り、よたよたと歩く

「A様、ぬるま湯で顔を洗ってください」

『うん』

「A様、お召し物を取り替えましょうね」

『うん』

「A様、お食事です」

『うん……

ん？』

食事をしようと席に座ったとき、Aはようやく目が覚めた

と、同時に疑問を持った

『(今の今まで私のお世話してくれたのは、一体……)』

ここに来てAはようやく気がついた

父の言っていた付き人らしき少女がいることに