【ツイステ】私と教育係 (ページ11)

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《第九話》ページ11

「＿＿＿＿ったく、兄妹揃ってなんでこんなにも面倒事をホイホイと持ってくるんだ……」

ハラリと倒れたAを黒髪の少年が支える

「……おっと」

『……』

「生きてる、よな……？」

黒髪の少年はAが規則正しく息をしているのを確認すると、彼女をカリムに託す

そして構えを取ると、件の大男たちを見つめる

「あぁ！？どっから湧いてきやがったコイツ！！」

「女のガキをさっさとこっちに寄越せ！！」

黒髪の少年は男たちの暴言を気にもとめず、小さく詠唱をする

「コイツ何をぶつくさ喋ってんだぁ！？」

「どうでもいいだろさっさと終わらせるぞ！！」

男たちの雄叫びが轟く

一方で黒髪の少年は詠唱を唱え終わったようだった

小さな杖を慣れた調子で振る

数秒後、辺りには男たちの断末魔が響き渡った

その後

「ジャミル！無事か！？」

カリムはAを抱え、黒髪の少年に駆け寄る

「あぁ A様の方は？」

「今は寝てるだけだ！」

その言葉を聞くと少年はホッと胸を撫で下ろす

カリムから受け取ったAを再びジャミルが抱える

「急いでうちの医者に見せよう！」

「そうだな」

二人は急いでアジーム邸へと向かった

「ところでさっきのAへの返事、オレみたいな喋り方だったな！」

「……たまには、お前の口調をマネたくもなるんだろう」