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深澤side
ナオは泣いて笑っておなかがすいたらしく、Aと家へ入る。
「ナオも重くなったよ」というと、阿部が俺の腰を労ってきたから「まだギリ10代だよ」と言うと、おい、本気で驚いてるし。まあ阿部らしいけど。
阿部「でももうすぐAは20歳だね」
深澤「そうなんだよ、まぁた始まるよ。“私の方が3週間年上だからって、先輩だからね”って言うの」
阿部「毎年恒例のね笑 でもそういうのがかわいくて仕方ないんでしょ？」
深澤「うるせー、ちゃかすな！」
穏やかな見た目とは裏腹にSっけが強い阿部は、俺が自覚するより先に俺の気持ちに気付いてからというものこうしていじって楽しんでくる。しかも俺も否定出来ないっていう。
話を戻して、誕生日は毎年家族で祝ってるから、別の日に俺と阿部ちゃんでも祝ってるんだけど、今年はどうしようか。
阿部「ふたりでデートとかしないの？」
深澤「デートって…Aからしたら普段通り一緒に遊んでるだけだろうし、そもそもナオから目離せないだろ」
阿部「それはそうだけど、
…でも、今のままだと、Aとられちゃうかもよ？」
「ふっかも気付いてるんでしょ？」と阿部にあざとく首をかしげられると何も言い返せない。
確かに気付いてる。Aは大学でますますモテるし、何より、すぐ近くにAを好きな人がいることを。
このままじゃだめなのかな。
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作者名：紫乃 | 作成日時：2022年11月7日 1時
