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ナオ「お姉ちゃん！」
「わっ、ナオ！阿部ちゃんとのサッカーは終わったの？」
ナオ「飽きたからきた！」
「飽きたって笑 じゃあお姉ちゃんとお散歩でもしよっか」
この土日も快晴で。大会も近くなり、高校生と中学生が練習に熱を入れている。私も熱中症対策や怪我の防止とか、出来ることを最大限やってみんなを支える毎日。
阿部ちゃんとサッカーをやっていたナオは汗だくで、首からかけていたタオルで拭いてあげる。しっかり水分補給をさせた後、二人でサッカーコートの周りを歩くことにした。
ナオ「あべちゃんもサッカーうまかったんだよ」
「ん？そうだね、阿部ちゃんも上手だよね」
ナオ「また一緒にやってくれるって言ってた！」
手を繋いで、一生懸命私を見上げて話しかけてくれるきらきらした笑顔。これだけで疲れも不安も何もかも吹っ飛ぶ。
でも、私一人では守れないんだと、私はもう知っている。
「阿部ちゃんもね、昔ここでサッカー習ってたの。
…それに、ふっかもね」
ナオ「…ふーん」
「お姉ちゃんはナオくらいの歳からパパとママと離れて暮らしてたけど、ここでサッカーするみんなが家族みたいだったから、寂しくなかったんだよ」
ゆっくり小さな歩幅で歩きながら私がそう言うと、ナオは静かに話を聞いていた。
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作者名：紫乃 | 作成日時：2022年11月7日 1時
