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深澤side
結局いつも通りの誕生日になるかと思っていたけど、まさかのAからの誘いで。あんまり人混みが好きじゃないAだけど、桜は好きなのか楽しそうにしてるから俺も謎に満足している。
少し歩くと、人の流れがなくなったからここで写真を撮ることにした。
深澤「お花見したかったの？」
「んーうん！桜は日本の花だからね、写真送ったらお父さんとお母さん喜びそうでしょ？」
深澤「そーゆうことか、うん、喜ぶ喜ぶ」
真剣にスマホを構える横顔を見つめながら尋ねると、Aからは予想外の返事が返ってきて。でもやっぱりどこまでもAはAなんだと確信した。
「ふっか、頭に花びら乗ってるよ」
深澤「お、取って」
「じゃあかがんで…はい、取れた」
深澤「あげる」
「いらない」
深澤「おい飛ばすな笑」
緩い春風で桜の花びらが少しずつ散っている。
どんな理由でも、Aにしたいことがあって、その時隣にいれるならそれ以上何かこだわったり求める必要なんかないと思った。
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作者名：紫乃 | 作成日時：2022年11月7日 1時
