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「ここがAさんの部屋になります。俺らの仕事の邪魔にならないなら、別に男呼んだり、自由に使って貰って構わないので。
……というか、同い年だし敬語外していい？ 俺のことも呼び捨てでいいから」
相変わらず愛想がないし、言葉も棘だらけだ。
二人きりになって、更に対応がきつくなった気もする。
「……私は別に良いけど、お店の女の子にもそんな感じなの？ そういうキャラ？」
「これはオフモードに決まってるじゃん。俺一応イイ子キャラで売ってるんだけど？ ずっとキャラ作ってるのも疲れるでしょ。
それともイイ子の俺で接してあげようか？ ……雄登って言います、宜しくお願いします、ってね」
先程までの素っ気ない態度から一転、微笑を湛えて私の手に自身の手を重ねてくるから、あまりの変わりように少し怖くなってしまったし、何だか悔しい。
「……ホストって凄いね」
「まあ、褒められて悪い気はしないけど」
「……褒めてない」
「はいはい。仕事教えなきゃいけないから、着いてきなよ」
そうして二人でクラブに戻ると、一人の男性が駆け寄ってきた。
「あ〜！ 那須、抜け駆け禁止〜！」
抜け駆けなんかしてない、と雄登は吐き捨てて、
じゃあ浮所が仕事教えてやれば？と私を一瞥して踵を返してしまった。
「那須がごめんね？ あっ、俺は浮所飛貴っていいます！ よろしくね〜」
なんてにこにこしながら私の手を握ってくる。
……ホストお得意のボディタッチにも少しずつ慣れつつある。
私と同い年だという飛貴は凄く人懐っこい。
絶妙な距離感を保ちつつ、ふとした瞬間に距離が縮まれば自然とボディタッチをしてくるから、つい飛貴のペースに持っていかれてしまう。
私と同い年なのにスキルが高い……なんて感心していると。
「ねぇ、聞いてる？」
「……ごめん、ちょっと考え事してて……」
「……ふーん。那須のこと？」
「え？」
「ねぇ、俺と那須、どっちがいい？
……なーんちゃって。もっと一緒にいたかったけど、もう行かなきゃいけないんだ〜」
しゅん、と肩を竦める様子は、小耳が垂れた犬みたいで可愛らしい。
またね、とぶんぶん手を振る飛貴の背中を見送りながら、雄登と飛貴の関係についてひとりで考えを巡らせる。
犬猿の仲、とでも形容されそうなそれはまだ序の口で、私はこれからもっと多くのホストたちに振り回されることになる……。
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優月 - 早く次の回がみたい！ (2021年5月14日 21時) (
レス) id: 8cdf8fb842 (このIDを非表示/違反報告)
sakihamu87(プロフ) - これからも応援してるので、更新待ってます！ (2020年8月30日 11時) (レス) id: 3dbb4413c0 (このIDを非表示/違反報告)
Hi美好き！ - とてもこのお話大好きです！無理せずで良いので更新してくれると嬉しいです！楽しみにしてますね！ (2020年7月3日 15時) (レス) id: ca22547b02 (このIDを非表示/違反報告)
くり - 初めまして！このお話すごく面白くて続きが気になります、、（ ; ; ）ゆっくりでいいので更新していってほしいです、、 (2020年6月3日 21時) (レス) id: 21768f6b4b (このIDを非表示/違反報告)
おもち - ほんとにほんとに久しぶりなんですけど、よくリクエストを送ってたもっちーです（笑）やっぱりあやちゃんの文章は好きだなって思います!!これからも応援してます！！ (2020年4月17日 22時) (レス) id: f8c7f97da8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayacororo* | 作成日時：2019年8月16日 1時
