Jr.EXILE 短編集 (ページ15)

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手を繋いで帰ろうかページ15

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夏喜side

夏喜｢Aごめんって｣

『別に怒ってないよ』

怒ってないっていうわりに口数がいつもより少ないし
なんとなく不機嫌にみえる。

原因は紛れもなく俺。

遡ること2時間前___

Aと付き合ってることは誰にも言ってない。

でも女子と話さない俺がAとだけたくさん話すから
みんなに問い詰められたのだ。

｢付き合ってるの？｣

｢Aちゃんのこと好きなの？｣

と聞かれ、思わず首を横に振ってしまった。

首を横に振ってるところAに見られてないといいなと
思いながらAのほうを見ればパチッと目が合って
”やらかした”とすぐに思った。

速攻LINEを開いてAに

夏喜今日部活ないから一緒に帰ろう

と送ればすぐについた既読に返信は”いいよ”の一言だけ。

やばい。絶対怒ってる。

ちゃんと話をするために駅前のコーヒーショップに入り今に至る。

怒ってないって言うけどカフェラテのストローの回し方が
不機嫌なんだよなさっきから。

夏喜｢ほんとごめん｣

夏喜｢俺みんなに冷やかされるのが嫌でそれで｣

『なっちゃんのことだからそうだとは思ったけどやっぱり傷ついた』

夏喜｢だよね。まじでごめん｣

夏喜｢手繋いで帰ろっか｣

『え？』

Aが不安になるのは俺がちゃんとしないせい。

だったら俺がちゃんとすればいい。

もう誰かに見られてもいいや。

今度｢付き合ってるの？｣って聞かれたらしっかり首を縦に振ろう。

びっくりしているAの手を握り外に出る。

初めて手を繋いだからAは緊張していて。

夏喜｢傷つけてごめんね｣

そっと街角でキスをした。

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