40話す ページ40
帰ってしまった二階堂たちに取り残されて
困惑してるようなお父さんの様子が見える。
「根本の問題ちゃんと解決しないと、今日みたいなこと繰り返すだけでしょ？」
雅貴さんの言ってることは凄く正しい。
二階堂みたいにお金で動く人なんて沢山いると思うもん。
「…話す。」
本当はもう関わりたくもない人だけど
私にはこうやって守ってくれる人がいるから。
広斗を見ると私の頭を撫でて優しく微笑んだ。
その笑顔が私の背中を押してくれている気がして
前に踏み出せる。
ありがとう。
「お父さん…」
声が震えた。
やっぱり怖い。
「どうして何度も何度も逃げ出すんだ！お前は俺のものだろ、家に帰れ！」
怒鳴られて、心臓がバクバクする。
涙で視界がボヤけて何も言い返す事が出来ない。
こんな弱い自分嫌いだ。
「家族だろ、」
家族って…
小さい頃から暴力するお父さんしか見てこなかった私にとって
お父さんは家族であって家族じゃない。
そんな感覚だった。
「私、は…お父さんに家族として愛されたことなんてないっ、」
驚いたお父さんの顔。
「私、帰る場所があるの…側にいたい人がいるの…だから、お願いします…そこに…っ、帰らせて下さい。」
言えた。
私が思ってることちゃんとお父さんに言えた。
「お前、何言ってんだよ！」
勢いよく私に向かってくるお父さんの手。
叩かれるっ…そう思った瞬間、
お父さんの手を広斗の手が掴んでいた。
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樹 - 一気に読ませて頂きました。色んな広斗のお話を読みましたが一番自分のイメージに近くてすんなり描写が浮かぶほど良かったです。広斗凄くかっこよかったです。続編もあるとの事なのでそちらも読ませて頂きます。 (2016年9月5日 7時) (
レス) id: 52d6986797 (このIDを非表示/違反報告)
あーみ(プロフ) - 花梨さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年2月17日 15時) (レス) id: c9ff890565 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 続編楽しみです！ (2016年2月17日 14時) (レス) id: 30f5f80c86 (このIDを非表示/違反報告)
臣LOVE(プロフ) - スッゴク面白かったです！ぜひ続編にしてください！！ (2016年2月17日 11時) (レス) id: df9273acf8 (このIDを非表示/違反報告)
あさみ - 中々、ヒロトのお話って少なかったので続編をたのしみにしています！ (2016年2月17日 7時) (レス) id: b1acdd8939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーみ
| 作成日時：2015年12月23日 0時
