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最近考え事が多すぎて頭の中がパンクしそうだ。
自分の感情も相手の感情もわからなくて
そもそもアイドルとの恋愛ってどうなんだ。
本気の恋。運命の出会い
樹くんとはそんな綺麗な美しいものじゃない。
樹くんがどう考えてるのか知らないけど。
私にとって樹くんへの恋は
今の状況を利用して彼に甘えられるだけ甘えて
自分の気持ちは一切伝えないで優しさに漬け込んで
自分勝手な一方的な思いを押し付けてる。
好きだなんて言われたこともなければ
言ったこともない。
腕を組んだ私と離さないようにぎゅっと力を強めた彼
ゲームを楽しんでいるのか。
ドキっとした私はまんまと彼にのせられてる。
時間になって樹くんを起こすと
樹くん家に置いていく荷物まとめろって。
それはまた家においでってことなのか
わからないけど嬉しいからとは会えず準備。
女物のものがたくさんあると思っていた
樹くんの家はそんなこと全然なかった。
私の荷物を持った彼がじゃーって帰っていく。
私のバッグを肩にかける樹くんが
ほんとに私の彼氏みたいで胸が高鳴ると同時に
また行きたいって
会いたいって
言いたいのに言えなくて。
彼のいなくなった部屋
虚無感だけが残っていた。
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作者名:唯音 | 作成日時:2023年2月24日 22時