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することがない家にひとりでいると
つい考え事をしてしまう。
たばこを吸うことはほとんどなけど
たまーに吸ってしまう。
そうお酒を馬鹿みたいに飲みたくなるタイミングで。
部屋の中はさすがにヤバイ
ベランダで外から見られないように
しゃがみながら見えないように
そっとベランダに出て口に入れる。
灰皿ないから電子だけど。ないよりかまし。
恋愛経験は多いほうではない。
人並みに恋愛はしてきたつもりだけど
なんとなく付き合って、なんとなく別れて
ドラマで見るようなあんな胸がはちきれるような恋はない。
でもみんなそんなもんでしょって思って生きてきた。
樹くんにきけば「ねーよ」って
なんか女に対してすごく嫌悪感？のようなものを感じる。
女ってくくらないで欲しい。
お前もAもそうだろって決めつけられているみたい。
なんだか悲しくなった。
たばこを、煙を、肺に入れて吐き出す。
そうみられてるならやっぱり本気にならないほうがいい。
女に飽きるってなんだよ。
たばこの煙一緒に心のモヤモヤが胸に残った。
送るって言われて駅までかと思っていたら
私の家まで送ってくれるそうで、想定外で驚きを隠せない。
そんなことより長時間の運転のほうが申し訳なく感じた。
車を運転する彼を横目で見れば、
きれいなフェイスラインに
頬にある黒子が目に入る
ずるいなーって思った。
あんなこと言って優しくするんだね。
もしかしたらこの横顔を見ることはもうないかもしれない。
期間限定のこの関係。
この横顔を忘れないように
しっかりと胸に刻んだ。
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作者名：唯音
| 作成日時：2023年2月24日 22時
