らいおんくんが本気の恋をした話 (ページ41)

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北斗「夜どこ行ってた？」

「部屋いたけど」

北斗「嘘つけよ」

速攻でバレた。

ひとりひとり部屋を用意されるようになったから

絶対バレんと思ったのに。

北斗「女のとこ？」

「べつに？」

北斗「図星かよ(笑)」

「えへへへへ…」

北斗「ばれないようにしろよ」

「え、誰かにバレた？」

北斗「とりあえず俺だけだと思うけど」

ライブ中なんだから

ホテル周りはファンだらけよ？って

そりゃそーなんだけど

目と鼻の先にいるんだよ？

いつも何百キロって離れてんだから

行かない選択肢とかなくね？

朝起きたらまだ隣でぐっすり寝ていた彼女。

俺にしがみつく彼女の腕を外してベッドの中

から出て布団をかける。

キッチンの換気扇の下で煙草を吸った。

カウンターには可愛い灰皿と

それには到底似つかないジッポが3つ

無造作に置かれていた。

Aの趣味はなんとなくわかる。

こんなバリバリのメンズみたいなの

持ち歩くようなタイプじゃない。

遊びに来てる男がいるか

元カレか

なんなら今付き合ってる男がいるか。

火をつければ全部ちゃんとつく。

全部違う男か

それとも同じ男か。

女の子の男の影なんて

いつもは全然気にならないのに

妙にモヤモヤして

ポケットに入れていた

俺のジッポをソファーのクッションの下に置いた。

時計を見ればそろそろ出ないといけない時間で

寝室に戻ればまだ寝てる彼女

おでこにキスを落として部屋を出た。

何めんどくさい女みたいなことしてんだろ

今更ながら

自分のしたことになんかちょっと

罪悪感が生まれて

今まで同じようなことしてくる

女の子に対してめんどくせーって

思ってたけどなんか気持ちが少しわかった気がした。

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