お前らに愛なんてある訳ねぇだろ さん 【ブルーロック】

125 普通の愛 御影side ページ32

御影side




大人な女性が好きだ、彼女は母とは違う大人の女性で、だけど人をこよなく愛した女性だった






そう、"愛した"のだ






それを俺たちが壊した。いとも簡単に、俺達が違うAを誕生させてしまった。あの日、夜食堂で会った時、夜の微かな光に照らされた彼女の髪は艶やかに光を受止めとても神々しかった
その姿はもはや女帝だった、皇后と言ってもいいだろう





だけど最近はAが歩いた道は花が枯れるかのような邪怨さが残る
Aの信念の強さだろうか、吉良と言う奴が来てから更に強くなった






「ねぇ、もうこんなくだらない芝居とか止めよう。どうせ勝つのは私達、吉良も貴方達より遥かに強い」
「ふざけんじゃねぇよ！！」





「なんでそんな早く俺達を捨てんだよ！マネージャーだろ！？、一緒に世界一になるって「それは終わったんだよ！」」









「お前らが終わらせたんだよ、未来も希望も、何もかも！！」









「…私は何回も歩み寄った！、けどお前らは勝手に突き放した！！」
「私だってアンタ達といい景色を見たかった、でも、それを終わらせたのは……お前らじゃん」





手に込めていた力がフワッと抜けていった、Aはちゃんと考えていたんだ
あんなに強い言い方は初めて見た、怒りというのがとても伝わった
今は好きとかそういうのを言ってられなかった、俺は今人生で一番の後悔を味わった







Aを失ったという後悔を








勝手に自分の思考で彼女を突き放した、泣いていた彼女に手を差し伸べ無かった
そして自分の都合が悪い時にだけ言葉を利用した









「2人とも、まずは人の気持ちを学ぼう。人の愛し方も、少しづつでいいから。」







俺達は、普通に愛しただけだった




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