仲間 【 7 】 ページ7
過去編 Aside
「 えー?またけんまくん、くろおくんとけんか? 」
「 …ちがう。 」
研磨は昔からなにか黒尾と合わなかったのかも知れない。
よく喧嘩してたし___。
「 なぁ、A!いこうぜ!そんなやつほっといて! 」
「 なんなの?Aがそっちにいくとでもおもってるわけ? 」
正直、喧嘩辞めてって思ってた。
最後は絶対私に “ なにか ” が興るから。
「 じゃあA!きめろよ! 」
「 きめてよ、クロなんかじゃなくてこっちくるでしょ? 」
ほら、また私。
「 けんかやめようよ、わたしふたりとなかよくしたい。 」
なに言っても喧嘩してる時の二人には響かない。
だから私がどちらかの良い者になって、どちらかの悪者にならなきゃいけない。
「 じ、じゃあくろおくん。 」
私はいつも黒尾の仲間になってた。
研磨が悪くなくても黒尾の仲間に。
「 …そう、じゃあおれがわるかった。 」
そうすれば研磨が謝って終わりになるから。
研磨はいい子、優しい、それしか見えてなかった。
「 もっと…やらなきゃ… 」
「 けんま?なにやっ…… 」
研磨は私が黒尾の仲間に入るたび自分を傷つけてた。
「 なんでそんな事するの? 」
尋ねても、尋ねても、研磨は小さく
「 自分とAが幸せになる為。 」
としか答えてくれない。
私はそれから二人を喧嘩させないようにした。
なのに、どうして喧嘩しちゃったの?
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作者名:ミルク | 作成日時:2020年8月9日 16時