四郎の怒り。 ページ7
どうも、四郎です。今放課後なんですが、五郎は先生に呼ばれて職員室に行ってるため僕一人で教室に居ます。
他の男子も居るんだけど、こいつらとは気が合わない。早く五郎くん帰ってこないかなー…｡
「なぁ、あいつら兄弟の兄貴ってろくな奴いないらしいぞ｡」
なんだ…陰口か､こんなん五郎が聞いてたら今頃ケンカになってそうだな。
「なに？ろくな奴いないってどんな？」
「なんかよ、長男は高校中退してて今はカフェの店長､次男は大学生だけどビビリで勉強しか出来ないらしいし、三男はとにかくバカ(笑)｡」
なんだよ、なにも知らねぇくせに言ってんじゃねーよ！
「マジ？！ろくな奴いねぇな(笑)」
「それに、五郎も性格悪いし｡」
五郎は、優しい奴なんだよ｡ただ素直になってないだけで。
「確かあいつらの親居ないんだよな。」
「だから、ろくな奴居ないんじゃねーの(笑)」
「かもな(笑)」
この瞬間なにかが頭の中でキレた。
「おい！！」
「なんだよ、性格悪い五郎くんのお兄さんじゃないですかぁ〜。(笑)」
「お前ら､さっきなんて言ってた！！」
「ろくな奴がいねぇって言ったんだよ｡」
「あのな、人の家庭の事も知らねーでいい加減なこと言ってんなよ！！兄貴達は､スゲー優しくて弟思いで、色んな事教えてくれんだよ！！それをお前らは…！！」
「親が居ないと､こんな奴に育つんだな。本当に傑作だ(笑)」
「ンダと！！お前もう一度言ってみろよ！！ぶっ飛ばすぞ！！」
「言ってやるよ、親が居ないとこんな奴に育つんだな｡」
その瞬間拳を振り下ろしてた｡
「四郎！お前何してんだよ？！」
「五郎…｡」
「なに？キレたの？」
「ごめん」
「もう知らね、お前の事今から先生に言って叱ってもらうからな！！」
「おい！お前ら！！事情を話してから…｡って居ないか。四郎なにがあったのか説明しろって｡」
「兄貴の事バカにされて、五郎の事もバカにされて｡おまけに親が居ないとろくな奴がいねぇって言われたから…｡ついカッとなって。」
「四郎､ありがとな。」
「えっ?」
「俺がいたらに間違いなく殴るよりひどいことしたからさ｡まぁ、怒られるけど訳話せば先生もわかると思うよ｡」
「兄貴達呼ばないかな？」
「それは、わかんないな(汗)」
「でも…俺達は四郎の味方だからな！」
手を握ってくれる五郎、こんな優しい奴をバカにするなんて今でも悔しい｡
『生徒の呼び出しをします､１年２組の舞賀四郎くん｡』
次回に続く
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作者名：mayo | 作成日時：2015年4月24日 10時
