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もう一度見たくて、ジュンくんの方をチラッとみると、お姉ちゃんと楽しそうに話す姿が見えた。
何だか無性にイライラして、お昼ご飯食べるから帰って、と聞こえるように呟いた。



「はいはい〜。ジュンくんまたね!てかあんた、元がブスなんだから、せめてお友達の横に立てるくらいにしなよ。」




あの人はどうして私の精神を削っていくのだろう、と初めて、自分に対して、悪口を吐かれた日のことを思い出す。ブスとか、地味とか、子供心の可愛い言葉。じんわり、と私の心を侵食した刃は、ずっと、抜けてくれない。





ため息を飲み込んで、勉強、と思いつく。残りの休み時間、私は勉強をしないと頭がおかしくなってしまいそうだ。

そういえばあの時、自分は姉よりも劣っている、と気づいた瞬間。それは、点数だけが存在証明になると知らしめられた瞬間でもあったように思う。



図書室行ってくるね、とジアに伝えて、参考書を手に抱える。ソラちゃん、と呼ばれた声を無視して、教室を出て行こうとする私の腕を痛いくらいに掴むのは、ジュンくん。




「ジュンくん、なに?私、図書室行くから。」



彼はなんにも悪くないのに、勝手な八つ当たりで、少しだけ冷たい言い方をしてしまう。可愛げないなぁ、自分。


黙ったままのジュンくんと私。気まずい空気をもろともせず、今だ、とでもいうように、クラスメイトが私に話しかけた。



「……キムさんってさ、ミンジュさんの、妹なの?」



「……うん、そうだよ。」



その言葉に、教室の無関心に似せた関心が頬を突き刺す。そうなんだ、知らなかった、と笑う彼女に、似てないからね、と言葉をこぼす。わたし、お姉ちゃんみたいに可愛くないし、と。








「……ソラちゃんは、とっても可愛いよ。」





黙ったまま、私たちの会話を聞いていたジュンくんが口を開く。真剣に発せられた言葉に、気まずそうにクラスメイトが後ずさる足音が聞こえた。




ぎゅっ、と拳を握って、眉を顰めるジュンくんが、さっき、と堪えたように話しだす。


「ソラちゃんのお姉さんだから、我慢したけど、僕、やっぱりものすごく腹立つ。」






「ソラちゃんはこんなにも、かわいくて、綺麗なのに。なんでそんなこと言うんだろうって、悔しかった。」



泣き出しそうなほどに、目を潤ませて、爪を食い込ませるジュンくんに、何もいえず、眉を下げて立ち尽くす。
見かねたジアが、5限、遅れたら言っておくから、一緒に行ってきなよ、図書室。と笑った。

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グラ(プロフ) - むさん» むさんコメントありがとうございます〜!文才のない中で頑張ってます……お言葉とっても嬉しいです❤︎ドギョムのお話、まだ続きますのでよかったらまた覗いてあげてください❤︎ (2023年2月15日 15時) (レス) id: 10714f47f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 主様の文章、とっても素敵で更新されるたびすぐに読んでしまいます!お忙しいとは思いますが、更新これからも楽しみにしてます💗(석ペンなので今のお話とっても展開楽しみです!) (2023年2月9日 1時) (レス) @page42 id: cb9ba72967 (このIDを非表示/違反報告)
優花(プロフ) - グラさん» おおそうなんですか!楽しみです💞💞他の話も全部面白いですし本当に楽しみにしてます! (2023年2月4日 10時) (レス) id: 622f8d2ae2 (このIDを非表示/違反報告)
グラ(プロフ) - 優花さん» コメントありがとうございます〜〜!!初めてもらったコメント……すごく嬉しいです……🌙ジュンくんのお話、個人的にも気に入っているので、中編集が終わり次第番外編書こうと思ってます!またその時は可愛がってあげてください❤︎ (2023年2月3日 23時) (レス) id: b1b8e6b90b (このIDを非表示/違反報告)
優花(プロフ) - ちょっとしたリクエストのようなものなので軽く流していただいて構いません。次の更新も楽しみにしています! (2023年2月2日 0時) (レス) id: 622f8d2ae2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グラ | 作成日時:2023年1月28日 12時

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