月が、綺麗ですね (ページ4)

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夢の国　　吉川尚輝ページ4

吉川side

『良いなぁ』

吉川「なにが？」

『これこれ友達があげてた』

其処にはAの友達と彼氏が某夢の国ではしゃぐ写真

吉川「ディ○ニー行きたいん？」

聞くとハッとした表情で

『いや、その…行きたいというか、』

吉川「ごめんな」

『全然！わがまま言ったね、こっちこそごめん』

東京だし、すぐに行けるけど俺がバレたらやばい

Aにどれだけ迷惑かけるか…

『…小学校の時とか、行ってみたかったんだ』

吉川「そっか…」

Aは所謂ヤングケアラーだった

病弱な母親と小さなレストランを1人で支えて来た

俺も何度かそれを目撃している

高校大学は奨学金で入って、部活もやってなかった

母親の看病にバイにトレストラン、

部活なんてできるわけなかった

そして、その母親は4年前肺癌で亡くなった

少しホッとしたのは不謹慎だったかもしれない

その後、俺たちは付き合った

仕事も頑張りすぎるから辞めさせて

倒れないないように見張りも兼ねて同棲している

『なんかランドは家族でシーは友達とかのイメージない？』

吉川「そう？」

『えっ！私だけ？』

吉川「いや、わからん」

『うそぉ』

ｶｼｬｯ

吉川「あ」

音なっちゃった

『…今何撮った』

吉川「え？いやぁ」

付き合ってからほぼ毎日取っているAの写真

5歳下だし彼女が可愛くて仕方ない

行動がちょっと子供っぽいのもあるけど

吉川「何でもありません」

　
『またディ○ニー連れて行ってくれたら許す』

吉川「了解です」