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約束の日が来た。
お店は彼が決めてくれたけど、彼がそのお店を好きだからか、俺が焼き鳥好きだからか分からないけど、
有名な個室の焼き鳥屋。
お店に入ると個室へ案内された。
そこには久しぶりに見る彼の姿。
「渋やんやあ！！久しぶり！！」
ニコニコ彼の正面に座る俺の声は我ながら高かったと思う。
嬉しそうな俺を見て彼は「声たっかいなあ、何も変わってへんやんけ」と眉間のシワをぐっと寄せたけど
満更でもない表情を見てると照れてるのかな、と少し嬉しい気持ちになった。
話が止まらなかった。
最近のメンバーのこと。丸と大倉の可愛い口喧嘩の話や信ちゃんの最近の仕事ぶりがまた凄くなってる、とか横ちょの相槌が面白い、なんて話したらお腹抱えて笑ってくれた。
かと思えば熱い話。渋やんのソロにかける思いとか、楽器や歌の話。やっぱこんな話他の人とは出来へんなあって思ったり、思われたいなって少し考えたり。
話と一緒に酒も進む。
やっぱり久しぶりに彼と話すと嬉しくて、楽しくて、少しだけ恋しくて。
かなりふらつくくらい飲んで、でもまだ飲み足らん、まだ話してたい、言いたいこととかで頭がぐるぐるなってとりあえずお酒に手を伸ばすと。渋やんの手が俺の手を抑えた。
「もう、飲みすぎやって。明日仕事ないからいいけど仕事あったら確実に影響出るぞ。水でも飲んどけ」
それでも駄々をこねてた俺を横目に渋やんはさりげなくお会計してくれて、俺の肩を抱えて焼き鳥屋を出た。今度お礼言っとかないと、とぼんやりする頭で考えた。
外に出ると空気がひんやりしていた。
もう、またしばらく会えなくなる。
しょうがない。しょうがない。でもまだ。
「やっぱりヤスと飲むとおもろかったわ〜」
お酒が強い渋やんは全然酔わないし、やっぱり
…かっこいい。
もう帰るか〜タクシー呼ぶか、って渋やんが辺りをみまわした。空は暗くなっていて、自分たちがどれだけ長い時間話していたのか思い知らされる。
彼の、ピアスが、見えた。
酔っ払いの俺の目には、初めて俺がピアスを開けた時、お揃いで買ったあの金色のピアスに見えた。
「初ピアス記念や。これ、俺とお揃いやで。」
俺にピアスを開けたのは、彼。
お揃いのピアスをくれたのも、彼。
もしかしてほんとにお揃いつけてる、なんで…？
渋やんに近づいた。耳に、触れる。
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雨悠(プロフ) - 越。の続きも読みたいです！やすばも胸が苦しくなりました、とても素敵でした！次も楽しみにしています！ (2020年8月22日 6時) (
レス) id: de14c26198 (このIDを非表示/違反報告)
雨悠(プロフ) - 恋の醍醐味続き読みたいです！！！ (2020年8月22日 5時) (レス) id: de14c26198 (このIDを非表示/違反報告)
jp8727(プロフ) - クエン酸さん» ありがとうございます。私もやすばが大好きなのでそう言っていただいて嬉しいです。 (2020年7月4日 23時) (レス) id: 8f8546bc9c (このIDを非表示/違反報告)
クエン酸(プロフ) - とても素晴らしい作品でした。あの頃のやすばが懐かしく儚く今でも鮮明に覚えています。今はもう見れないであろうやすばに涙が込み上げてきます。ありがとうございます。 (2020年7月4日 14時) (レス) id: 81f31e46e4 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 素敵なやすばをありがとうございました。優しく、懐かしい世界。目の前に情景が浮かぶようでした。 (2020年6月6日 12時) (レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーる | 作成日時：2020年6月2日 21時
