11話 ページ12
「A、スターズに入ってみないか?」
Aが、驚いた顔をしている。
暫しの沈黙の後、
『入らない』
Aが出した答え。
…告白したわけでもないのに、振られたような気分。
こんな気持ちが嫌で、僕は言葉を続けた。
「オーディションだけでも…」
『オーディションも受ける気はないよ』
次は、即答。
『私は、女優にはならないから』
女優には、ならない
そんな風に言われたら、『Aがスターズに入れば今より一緒にいられる時間も長いかも』なんて考えた僕がとんでもない馬鹿みたいだ。
「そっか…」
『…あのねアキラ、さっき『やりたいコトはある』って言ったでしょ?』
「…うん」
『あのね、私はアキラのためにできることをしたいの』
Aがほのかに顔を紅くして言う。
それが実際に紅くなっているのか、夕日のせいで紅く見えるのかはわからないかけれど。
「……え?」
『“俳優は大衆のために在れ” それがスターズ、でしょ?
だったら、その“俳優”に何かをもたらしてくれる人って?
___……私は、好きな人の力になりたいんだよ』
「___え?」
間抜けな声が出た。
今日何度も出た、間抜けな声。
Aが、僕に…?
“好きな人”って…?
あぁ、そんな言い方をされたら、
そんな表情をされたら___
『私はアキラの為になりたいよ』
___自惚れてしまうだろ。
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笹 - 咲夜さん» コメント気づいてませんでした ごめんなさい! 凄く嬉しいです!!処女作だったので出来が不安でしたがそう言っていただけてよかったです(´;ω;`)ありがとうございます! (2019年11月10日 23時) (レス) id: 70e99991fe (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - この作品神 (2019年10月27日 22時) (レス) id: 865e92cd74 (このIDを非表示/違反報告)
笹 - 舞羅さん» ありがとうございます!実は私も元々阿良也推しだったのですが、アキラのネタ思いついて書いてたらアキラが好きになったって感じなんです、w (2019年3月21日 20時) (レス) id: 70e99991fe (このIDを非表示/違反報告)
舞羅(プロフ) - 阿良也推しだったのですが、アキラもいいなと思いました!これからも頑張ってください! (2019年3月20日 2時) (レス) id: a9a590f536 (このIDを非表示/違反報告)
笹 - 白猫さん» ありがとうございます!文才あるなんて恐縮です…。自己満足の衝動書きみたいな作品なので、こんなコメントを頂けるなんて思っていませんでした。嬉しいです!頑張ります! (2019年2月5日 22時) (レス) id: 70e99991fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:笹 | 作成日時:2019年1月27日 3時