【ONE PIECE】お嬢様、恋愛中!! ～嬢恋2ndseazon～ (ページ13)

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114話　～合宿へ行こう！3～ページ13

｢ゾロを信じてみる｣…そうは言ったものの、やはりあの伯父のことだ。そう簡単には許してくれないだろう。

…明日も練習がある。しっかり睡眠は取って置きたい。
分かってはいても、横になってもやはり眠れなくて、結局起き上がった。
諦めて立ち上がり、静かに廊下に出る。
そのまま真っ直ぐに進んで、とある部屋の前で立ち止まった。

(少しだけ、顔を見てホッとしたら戻るから…)
扉の取っ手に手をかけたが力を込める事は出来なくて、そっと手を離す。
でも自分の部屋に戻る気にもなれなくて扉に背を預けた。
はぁとため息をついたら突然、扉が開いた。
思わず後ろに足を引くと力強い腕が優しく身体を受け止めてくれる。
どうしてと振り返ったら優しく見下ろしているゾロの表情を暗闇に慣れた私の目は捉えてしまった。
何故彼は起きて来たのか。自分が何か物音を立ててしまったのか、焦りながらも申し訳無いと思いながらも嬉しかった。

――やっぱり優しいのね。だから私は貴方につい甘えてしまう。
でも年上なのだからそれはダメだと言い聞かせながら、もたれていた身体をそっと離す。
どうしようかと考えていると、ゾロが心配してくれた。
ゾ)伯父さんの事気になるのか？
貴)貴方の事、良くは思っていないみたい。
ゾ)そうか。今、明かりを…
貴)あ、いいわ。此処で。

このまま部屋に入らないで置こう。
話すだけなら廊下でも充分だ。
貴)なんか…ゴメンね。
ゾ)お前が謝ることじゃねぇよ。
貴)でも…
ゾ)俺だってこうなると思ってたさ。大丈夫。絶対認めさせてやる。お前の練習見れなくてすまねぇ。ステージ、楽しみにしてる。
貴)有り難う。何か元気が出たわ。話はそれだけ。寝ている所を邪魔して悪かったわね―今更だけどゆっくり休んで。

声も聞けたし、顔も見た。もう良いだろうと一歩踏み出す。けれどそこで終わりにはならなかった。

ゾ)A…。
静かな呼び声と共に腕をつかまれ、引き止められる。
何故かつかまれた部分が妙に熱く感じて、心臓がどきりと高鳴った。
ゾ)本当に大丈夫なのか？