苛烈で過麗な一撃を (ページ4)

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三話　合意？？？ページ4

tn「で、では…開始！！」
二人が同時に駆け出す。
間合いが長い方が優勢のようにも見えるが
gr「懐に入られたら、こちらの方が優位」
「だからと言って、隙を見せるのはいかがなものかと思いますけどね。」
懐に入ったgrに対し体制を一瞬で変え応戦するA
それを間一髪で躱すgr
(間合いを詰めないとこのままではじり貧…)

Aが一瞬早くgrに近づいた。
しかし、grも攻撃を読み躱して攻撃に移る。
平和な東の国と戦争が多い国では、経験の差が圧倒的に出る。
はずなのだが、
戦場では、負けるならば一か八かの賭けに出ることもある。
(相手が攻撃に入る瞬間…)
grが攻撃を仕掛けるその一瞬の隙…コンマ一秒もないだろう。
その瞬間を
gr「やっと、目があったな。」
掴んだはずだった。
しかし、目の前にはgrのブラックダイヤのような綺麗なgrの瞳があった。
Aの首には剣が当てられており、Aの棒は今振り切ろうとしているところで止まっている。
確実にAは目の前の男に負けたのだ。grという男に

審判をしていた男の一人は冷や汗をかき、もう一人は愉快に笑っている。
『おぉ、Aが負けたか。いい試合やった。』
tn「うせやろ？grさんが戦ってガバッてないのに…」
そんな中、試合をしていた二人は乱れた髪を軽く直し向かい合う。
gr「いい試合だった。最後の目はとてもよかった。君の国を悪く言ったことを詫びよう。申し訳なかった。」
tn「grさんが！？！？謝ってる！？！？」
あまりの驚き様にgrは頭をかきながら
gr「tn氏…お前の目に俺は一体どういう風に映っているんだ…」
tn「いや、す、すまん。あまりにも珍しい光景やったもんでつい…」
そんな、漫才をしていると
「ふふふ…ご、ごめんなさい。ふふ、私も他国の総統様に失礼なことしてしまったわ。申し訳ありません。」
鈴が転がるようなかわいらしい声で謝罪するA
grは、にっこり笑うと
gr「では、婚約成立だな！！」
「…へ？」
gr「忘れたとは言わせんゾ！！君から言ったんだ。私が勝てば要求を一つ飲むと！私からの要求は婚約の承諾だ！！」

言ってしまったことは取り返しがつかない。
Aは、試合前の自分にもう考えて話しなさいと言ってやりたかった。
ひきつった笑みを浮かべて、Aは首を縦に振ったのだ。