歌舞伎町の女王

22 ページ23

.









　



お店について、いつも通りVIPルームに行く。








『 ねえねえ臣くんお願いしてもいい？ 』






「 なに 」





『 ちょっと抜けてもいいかな、A指名のお客さん来ちゃって、たぶんすぐ戻ると思うから！ 』





「 あぁ、いいよいってこい 」





『 ありがとう臣くん〜！待っててね 』









　
ボーイに聞くと、初めてこの店に来て、初めて私も会う人らしい。





　






『 失礼します一条Aです！ 』





「 どうも 」





『 このお店初めてって聞きましたよ！ネットかなにかで知ったんですか？ 』




「 うん 」




『 へえ〜何飲まれますか？お酒強そうですね！ 』





「 君みたいな子がよく日本1とれるよな〜 」





『 ......え？ 』





「 顔もほかにもっとかわいい子はいるし、君はうるさいし俺にはわかんないなあ 」






　


カッチーン









『 あははっ、お客さん面白いですね、Aよりもかわいい子がいるならその子はなんで有名になってないんですかね？それにキャバ嬢っていうのはかわいいだけじゃダメなんですよ？あなたの言ううるさいっていう接客が日本1になる理由だと思うんですよね〜 』









「 うるせえよ！！！！ 」









大声をだした目の前の客は焼酎の瓶を床に投げつけて瓶は粉々になった。









『 っ.....！ 』







「 ブスが説教してんじゃねえよ！ 」









机にあったグラスや灰皿を投げ出す。









「 やめてください！！！ 」






ボーイに連れてかれさっきの客は外に出され出禁になった。




店長に今日はもう帰って休めと言われた、




1週間ぶりの出勤だったのに。









　
　
　







『 ごめん臣くん、今日はもう帰らないとダメになっちゃった 』





「 さっきの客のせい？ 」






『 なんで知ってるの？まさかこの部屋まで聞こえてた？ 』






「 騒がしいなと思ってトイレついでに見に行った 」






『 そっか恥ずかしいとこ見せちゃったね..... 』





「 ......アフターだな、こんな時は、どうせ帰るならどっか行こ 」





『 帰れって言われてるからほんとは帰らなきゃダメなんだけど、臣くんとどっか行きたい気分になっちゃった 』






「 よし、じゃあ行くか 」




















.

23→←21

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す