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your side
ジスさんに間違えて電話をかけてしまって、そこから成り行きで会話をしてから30分が経つ。
廉が言っていたことが妙に胸に引っかかって、会話の内容を覚えていられない。
会ったばかりだし、正直どうなるかわからない。
もしこの言葉にしづらい安心感や胸の高鳴りを恋って言うなら間違いなく私のこれは恋なんだろうけど、
生憎今までお付き合いしてきた人は5本指どころか3本指に収まってしまうので、恋愛経験はお世辞にも豊富とは言えない。
きっと恋心を自覚したとてアプローチなんて出来ないで終わるのがオチだろう。
でも、もっともっと、この人とお話がしたいと思ってしまう。
休日は何をしているのか。兄弟はいるのか。好きな食べ物。苦手な食べ物やお洋服の好み。
存外、ここまで他人に興味を惹かれるのは久しぶりで、何を話せばいいか戸惑ってしまう。
ジスさんてモテそう、そんな中身の薄い会話をしながら、
いやでもモテてたらモテてたでなんか、ちょっと嫌というか、複雑な気持ちになる。
「そういえば話変わっちゃうんだけど、僕この前マネヒョンにマカロンの美味しいお店教えて貰ったんだ」
「む、マカロン…」
好きでしょ、そう言ってジスさんは笑う。
確かにマカロンはめちゃくちゃ好き。
でもそれよりも、言葉の端々に少し期待してしまうような台詞を織り交ぜてくるから、タチが悪いのかなんなのか。
「ただそのお店、少し場所が分かりにくいらしくてさ」
場所が分かりやすかろうが、渡韓したての私に家から一人で出るのは冒険にも程がある。
「Aさんが良ければなんだけど、明日もし予定がなくて空いているようなら一緒に行かない？」
僕も甘いもの好きだし、とジスさんが付け足す。
展開が早すぎやありゃしませんか。
私お付き合いしていない男性と外出したことな…いや廉しかない。
言葉に詰まっていると、ジスさんが ふはっ、なんて笑う。
「ごめんね困らせちゃって。全然無理にとは言わないよ、今日会ったばっかりだから警戒するのもそうだよね」
「あっいや、警戒とかそういうのじゃなくて、」
緊張してしまってるんです、少し気になってるから。
「また今度にしようか、急に誘ってごめ」
「い、あ、い、行きましょう、マカロン、私マカロン食べ物で一番大好きですし」
貴重なお誘いが、ジスさん自身の言葉によっておじゃんになりかけたのを、どもりながら止める。
うわ、今の超不自然だったな。やっちまった。
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名無し76911号(プロフ) - すごい読みやすくてとても楽しいです！！ (2021年7月28日 12時) (
レス) id: 434190b704 (このIDを非表示/違反報告)
律花(プロフ) - sakiさん» やーんありがとうございます;;; シュア可愛いですよね、、、！ (2021年4月21日 2時) (レス) id: 7feb4b6231 (このIDを非表示/違反報告)
saki - 心臓がすごくドキドキする。ジョシュアがかわいい。。 (2021年3月11日 15時) (レス) id: efc7cfc4f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：律花 | 作成日時：2020年3月19日 1時
