【歌い手】拗らせ10年10歳差【うらたぬき】

画面の向こう ページ8

あの後、流されるようにLINEを交換して、毎週火曜日23時にこのバーにという約束も取り付けられてしまった。

そんな信じられないことがあった日曜日の夜。

仕事始めの月曜日。人々が憂鬱そうにしている中、わたしを含めcrewは21時を楽しみに明るく一日を迎える。仕事が嫌なことに変わりはないけれど。

朝7時過ぎ。家を出る時間にTwitterの通知。毎度毎度長文でよくやるものだ。毎朝癒されて仕事に行けるのはとてもありがたい。

今日は夢の話。本当にいつも変な夢を見ているなこの人は。大体メンバーが登場してくるあたりメンバーが大好きで仕方ないというあの人の可愛らしい部分が出ていて微笑ましい。

140字ギリギリのリプを送って玄関の戸を開ける。忙しく人やものが動く東京の街並み。その中にわたしも入り込み、日常の一部になる。今までと変わらないはずの日常。

うらた明日の23時、忘れんなよ

スマホの中のメッセージと、火曜日の夜。それが変わるだけでわたしの日常は画面の中に吸い込まれていく気がした。

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19時、少しの残業と寄り道で家に帰るのが遅くなってしまった。今日って月ラジ前配信あるのかな。あるならさっさと風呂に入ってしまおう。

そう考えているとスマホがぴこんっと鳴った。

『げつらじまえありー！』

元気な文面に口元を緩めてしまう。かわいいなぁこの人。やったー楽しみ！なんてかわいこぶったリプをしてから脱衣所に行って服を脱ぐ。好きな人の声をリアルタイムで毎日聞けるなんて贅沢なことをしてる。幸せ者だ。

よほど疲れたのか、風呂が長引いてしまった。20時、あと30分で月ラジ前配信が始まってしまう。わたしは慌てて髪を乾かし、たぬわんグッズのルームウェアに着替えてベッドに寝転んだ。その後すぐにTwitterから配信開始のツイート、ツイキャスからも通知。LINEは…相変わらずすぐには来ない。

『俺より引用早かった人は偉い。遅くてもした人はみんな偉い。普通のRTも偉い。何もしない人は…来てくれてありがと〜！』

結局全員じゃんか。こういうところ可愛いんだよなぁ。
そこから朝ごはんの話になり、最近よく食べてるコンビニご飯の話になり、とりあえず食べ物の話。ご飯食べてる時まじ幸せだよね、なんて言ううらたさん。そんな小さな幸せで嬉しそうにしてるのが可愛くて、幸せという言葉はうらたさんのためにあるのではないかと錯覚してしまう。

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