警告 ページ7
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(デジャヴ…)
これはこないだも見た光景
踊りをやめた人たちが一点に
向かって走って、群がっている
「もしかして…」
「行くよ、お姉さん！」
こないだみたいに私はヨナに手を引かれる。
薄暗くて、煙草で煙たくて
人混みにもみくちゃにされながら
やっと開けた視界には
待ち焦がれた人物がいた。
運び屋、J、カイ、悪魔
どれで呼ぶのが相応しいのか…ー
今日も全身真っ黒で、
キャップを深くかぶっている。
彼の足先、指先が動くたびに
空間が侵略されているような、
空気を従えているような
やっぱり踊ってるときは“悪魔”だ。
「運がいいよ私たち」
隣でヨナもうっとりしている
「うん、本当に…」
しなやかで、力強くて、だけど繊細で…ー
何分くらい時を忘れて彼を見ていたんだろう
彼は曲が途切れると踊るのをやめた。
悪魔に体を乗っ取られていた反動で
あるかのように肩を上下させている
「終わっちゃった…」
こないだのように、去っていく彼を
追いかける者は誰もいない。
「ヨナ、私帰るね」
「え、ちょっと！」
私は謝りながら人混みをかき分けた。
普段履かないヒールが痛い
タイトなスカートで動きづらい
どうにか走ってクラブを出た角を曲がると
踊り終えたカイの背中が見えた
「よかった…」
少し距離をあけてついて行くと、
彼は少し歩いてから細い路地に入っていく
(見失っちゃう)
慌てて路地を曲がると何かにぶつかった
「すみま…」
顔を上げるとこっちを向いたカイがいた。
「バレバレだから」
こないだといい今日といい、
彼は背中にも目があるのかもしれない
「あのね、」
「確かに見に来るのは勝手にしろって言った。
けどこういうのはやめろ、
お前だって消されたくないだろ」
まだかぶったキャップの影で
目こそはっきりは見えないが、
鋭い眼光を向けられていることは分かる
「ごめんなさい、分かってる。
けどどうしても言いたいことがあって」
「言いたいこと？」
フッと鼻で笑うと片口が上がった
「そう。だから今度からは
ただ見とくだけにするから」
「で？なんだよ」
「明後日、○○港には行っちゃ駄目」
そう告げると彼が真顔に
戻ったことが口元で分かった
「どうして」
「警察が来る。取引の情報を掴んでる」
彼の喉がゴクリと動いた
「…お前、どこの回し者だ？
どうしてそんなこと」
黒い悪魔に向かって、
私はありのままの事実を述べた
「私、刑事なの」
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
